写真の向こうから 木々の葉の囁きが聞こえてきそうなほど 緑豊かな土地に建つ、 貫禄のある古民家。

ここは日本昔ばなしのような 日本の原風景が広がる、 岡山県苫田郡鏡野町です。

目の前に広がるは 一面の田んぼと山々。

近くには美しい川が流れており、 川を隔てた反対側に集落があります。 なんて長閑な風景でしょう...。

この古民家は 今から150年前の 大正12年に建てられたのではないか、 と想定されます。

古民家改修に精通した 建築家さんによる、 古き良きものを残す こだわりの改修が施されているそう。

今では貴重な“すす”で 燻された大きな梁も健在！

この玄関に入って右側は かつて牛が居た場所だそうな。

すす竹、大黒柱、土壁。 自然素材を丁寧に残し、 活かした造りです。

建具も古いものを 手直しして活用していますよ。

例えば板戸。 昔ながらの自然素材「弁柄」で 塗られたものを 丁寧に磨いて再利用しています。 時を経て飴色に育っていて 味わい深い風合いですねえ。

間取りは典型的な 田の字構造。

４部屋のうち、 半分は土間にして 使えるようになっています。

というのも、こちらの物件は 古民家カフェ、食堂、民泊などを 想定したリフォームが 施されているんです。

飲食店をするなら 座敷席と土間のテーブル席を それぞれ設けられそうですね。

キッチンは店舗仕様に合わせて 改装されています。

広々としていて 複数人での調理も 余裕ではないでしょうか。

水回りが新しく 改装済みなのがありがたいところ。

トイレもご覧の通り。 土壁と木のカウンターの 組み合わせにグッときます。

すりガラスを組み合わせた窓に タイルの洗面なんて、もう、 かわいくてかわいくて...！

お風呂は五右衛門風呂です！ 良い！入りたい！ （薪で炊けるよう 現在、修理中だそう）

2階もあるんですよ！

２階は小部屋と大部屋で 構成されています。

大きな梁がダイナミックに迫りくる、 屋根裏部屋のような雰囲気。 天井高もあって広々と使えそうです。

ここで何を営むかは 色々と想像が膨らみますが...

もし、２階も含めて 建物全体を活かせるような、 飲食店と民泊を経営する 形となった場合は、 賃料のお値引きがあるそう！

運営する場合は住み込みなのか、 集落内に別途借りるのかなど、 具体的な話は相談して 詰めていく形式になります。

広いステンレスキッチンなど ゼロから揃えるのは 大変な部分が整えられていて、 事業を始めやすい古民家。

リアル『日本昔ばなし』な環境で 新たな商いを始めてみませんか？

文・戸田江美

デザイナー。おばあちゃんの仕事を継いで荒川区のマンションの大家をしている。落語が好き。@530e

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