窓に向かって設計された
タイル張りのオープンなキッチン。
あるようでなかなかないですよね。

見晴らしの良いキッチンって気持ち良い。

それこそ少し前までは、
食材や調味料、調理済みの料理が
直射日光で痛むことを懸念して、
こういうスタイルのキッチンは
なかなかお目にかかれなかったものです。

でも今は合理性も大切にしつつ
心地よさや楽しさも大事にした
リノベーション物件が徐々に増えて、
（こういうリノベが『普通』という存在になりだしていて！）
わたしたちの暮らしを
より豊かなものにしてくれています。

今回ご紹介するのもそんな物件のひとつ。
お部屋のあるビルが建つのは、
かつて新婚旅行のメッカだった懐かしの熱海。

昨今は観光地や移住先として人気が高く、
古い建物のアンティークっぽさを活かして
素敵にリノベされた物件も増えています。

ほら、新築には出せないですよね、
この重ねられた時間と暮らし。渋い。

往年の雰囲気も残す
躯体の存在感をあらわすことで、
平均より50㎝以上高い天井高と
クラシカルな雰囲気の両方が手に入る。

そして壁をできるだけつくらず
44.25㎡のスペースを1Rにしちゃうのも
比較的新しいほうの普通。

寝室を「室」にするのではなく、
スペースに区切るこの感じ。

おしゃれにタイルで仕上げられた
キッチンだけでなく、
お風呂場も現代的で機能的で清潔感抜群。

それでいて、
アンティークな部分と
新しい部分が喧嘩しないよう
細部にもこだわっているのがうれしい。

その代表がこの洗面台じゃないかなと。

全体的にクラシカルなデザインにしつつ
新しい部材をうまく組み合わせてる。

そういうこだわりがクッションになって
まさに「現代！」な感じのこのトイレも
自然とお部屋になじんでる。

うまいなあって言うのは簡単だけど、
実際にやるのは難しいと思うのですよ。

たとえば玄関には少し素朴な
下駄箱を配してみたり、

広いワンルームのアクセントに
アンティークなシャンデリアを
ぶら下げてみたり。

良い感じでアクセントを差し込むために
足したり引いたり。

よく考えられて素敵につくられたお部屋。

あ、ひとつだけ断っておくと、
どうやら今は壁全体がホワイトに
仕上げられてるらしく、
もうこのイエローじゃないらしいです。残念。

それでもですよ。
きっと気に入ってもらえると思うので、
事務所兼自宅くらいの広さがほしい
熱海移住を想定している人とか、
熱海は選択肢になかったけど
海近くの素敵な物件を探してたって人は
どうか一度検討してみてくださいな。