都会の雑踏から少し離れて、 あえて昔ながらの暮らしをしてみるのも 今のライフスタイルを見つめなおす 良いきっかけになるかもしれません。 今回は物件ファンでは珍しく、 古民家体験ができる 宿泊施設のご紹介です。

築200年ということもあり、 さすがの風格が漂う堂々たる外観。 一見したところ 金属板葺きの大屋根に見えますが…、

反対側は茅葺き屋根になっています。 古民家らしさが溢れる 雰囲気たっぷりの屋根材ですね。

１階は約30帖の土間が広がる 昔ながらの間取り。 4つの和室と台所。

囲炉裏とダイニングテーブルが並ぶ 土間は高い吹き抜けを備えた大空間。 この建物の歴史を物語る 黒々とした梁が頼もしいですね。

台所や土間につながる座敷は みんなが集まるリビングのような 空間でしょうか。 掘りごたつなども備えた広々とした お部屋です。

お庭を眺める縁側も良い雰囲気ですね。 初めて訪れたのになぜだか 懐かしい気分になりそう。

簾戸（すど）と呼ばれる すだれをはめ込んだ夏用の障子。 日差しを遮りながら、ゆるやかに風を 通す昔ながらの建具です。 季節によって変わるしつらえを 味わうのもまた一つの楽しみ方ですね。

こちらのお宿、 以前はジャズコンサートやヨガ会を 開催したこともあるのだとか。 ある程度の大きなスペースが 必要なイベントも、建具を取り払って 大空間にすることで対応できるので、 アイデア次第では今までにない 宿泊体験ができるかもしれません。

土間空間のお隣には 水回りがまとまっています。 古い建物を活かしながら、 こういった部分はきちんと 手を入れてくれているところが ありがたい。

1階のお風呂はヒノキ風呂。 よい香りに包まれながらの入浴は 格別でしょうね。

1階だけでも十分すてきなのですが、 土間にある階段を上がって2階へ。

和室は天井高を抑えた おこもり感のある空間。 秘密基地のようでちょっと ワクワクしてきませんか？

2階のお風呂は黒姫山や妙高山を望む 展望風呂。 木造建築の小屋組を間近で感じながら お風呂に浸かるというのも 非常に貴重な体験ですね。

食事の提供はありませんが、 お米や朝食の食材を 用意していただけます。 囲炉裏を囲みながら 準備をするのも楽しそうですよね。

自分で薪割りをして、羽釜を使って ご飯を炊くこともできますよ。 大変だからこそおいしく 炊けた時の感動はひとしお。

近隣にはスキー場やゴルフ場、 温泉施設などのレジャー施設も めじろおし。 ワンちゃんや猫ちゃんも 一緒に泊まれるので、 家族そろって何泊か腰を据えて 楽しむのもおすすめです。

季節ごとに野菜の収穫体験や 干し柿作り、かまくら作りなどの 様々な体験ができるとのこと。 時期をずらして何度も 訪れてみるのも面白そうですよ。 古民家に憧れはあれど、 実際はどんな暮らしなのか… そんな疑似体験、してみませんか。

※ご予約は1週間前までにお願いします。

文・佐藤シュン 浜松で設計事務所をやりながら、黒猫と暮らしています。