ブルーグレーのキッチンに 白いタイル。 洗練された雰囲気の中に むき出しのシルバーの配線や ブラックアイアンの建具が スパイスのように効いているお部屋です。

1人暮らしを想定したなら ちょっぴり贅沢な広さの1LDK。

このお部屋のオーナーさんは 「自分はいつまで10帖程度の 単身ワンルーム賃貸に暮らし続けるの？」 という疑問を抱き、 このお部屋をリノベーションして 手に入れたそう。 そんなストーリーも含めて きゅんとくるお部屋なのです。

玄関に入った瞬間から 一味違う空気感でしょ？ 下の棚はベンチとしても 使える仕様なので、 ストラップ付きの靴とか ブーツとか履くときにも 便利だな、と思います。

そしてこのお部屋の主役は なんと言ってもこのキッチン。 框戸デザインの扉は 家具のようにお部屋になじむし、 コンロや水栓のデザインまで スタイリッシュなんです。

対面型のカウンターもあるので お友達を招待したときに 一緒にお料理したり、 ここを囲んでお酒を飲んでも楽しそう。

優しく光が差し込むカウンター横に ダイニングテーブルを並べたなら、 朝食の時間も 気持ちよく過ごせるんじゃないかな。

リビングには テレビボードが作り付けです。 おしゃれな家具が ジャストサイズで備わっているの 助かりますよね。

隣のお部屋との区切りは パーテーションでゆるやかに。 オープンクローゼットもあり、 使い勝手のよいスペース。

こちらのお部屋には 小上がりが造作されていて、 マットレスとジャストフィット。 ベッドと収納を兼ねてくれています。

テレビボードも ベッドもついているとなれば、 思い切って 座り心地抜群のソファに 全ベットしちゃうのも ありかなぁ、なんて思ったり。

水回りは ラフでインダストリアルな仕上がり。 配管むきだしの洗面台に シンプルな丸いミラーは 肩の力を抜ける丁度いい塩梅です。

トイレも脱衣所と統一感のあるデザイン。

水回りがまとまった廊下と リビングを隔てるガラス扉は アパレルショップの入口みたいに 洗練されていて、 目に入るたびに気分が上がりそうです。

レトロ感のある キャラメル色のタイル張りの外観と、 全16戸という程よい規模感。 そんなところもなんだか落ち着くというか、 思い切って物件を買います！ という 緊張感をほどいてくれそう。

お仕事を何年も頑張ったりだとか、 思い切ってずっと暮らした実家を 出ようと決意したりだとか。

ここらで自分の人生に 1つご褒美というか、節目というか、 そんなものを残したいなという タイミングが訪れたとき。 こんな素敵なお部屋に出会ったなら、 自分のお城を手に入れる選択を 思い切ってとってみるのも ありなんじゃないかな、と思うのです。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk