ぽつんと平屋には青い空がよく似合う。 畑も作れそうな広い敷地に建てられた 築51年の古民家をフルリノベーション。

古き良き箇所がちゃんと残され 便利にしかも美しく改装された部分も お見事な、ほれぼれする一軒家。

もう、ほんとにすんばらしいですから、 期待をガンガンに上げまくってください！

建物面積は35坪以上。 ゆったりとした3LDK。 間取り図からもわかる 玄関の広さにご注目を。

こうですよ。この開放感ですよ。 しかも上から順に見ていくと、 天井はひと工夫巡らせた折り上げ天井。

玄関戸の上は意匠をこらした ガラスの欄間で、さらに明るく 開放的になっています。

ガラスの引き戸はグラデーションの 曇りガラスで採光と目隠しの両取り。

そして、黒が冴える玉石調の三和土…。 古民家好きにはたまらない、 満点の玄関です。

左に伸びる広縁もどうですか。 ちびっこがいたら、『となりのトトロ』で おうちの探検をするメイちゃんよろしく、 ダダダッと走り回っちゃうだろうな。

玄関と広縁だけでもお腹いっぱいですが 居室はどうなってるんでしょうか…。

なんと、モダンな…！ 天井を現しにしたおかげで 3ｍ近い天井高を実現。 開放的で実に広々としたLDK。 スクエアのタイルを貼った壁や 床のグレーのタイルも大変クール。 外観や玄関のたたずまいとは うってかわったおしゃれな趣に ほれぼれします。

大谷石を側面に施したオープンタイプの ペニンシュラキッチンは、 古民家との相性抜群。 たっぷりのワークトップで 料理の幅も広がるに違いない。

そしてそして！ キッチンに隣接する土間には 今ではめったにお目にかかれない かまどと石造りの流し台が！ よくぞ残しておいてくれました。 スローライフを実践したい方には 垂涎の代物ではないでしょうか。

ところどころに施された 和の意匠にも目を見張りますね。

そうそう、ダイニングキッチンには 薪ストーブも新設されたそうです。 貫禄ある達磨ストーブはまるで 昔からそこにあるように 馴染んでいます…素敵。

二間ある和室はどちらも、 ヘリのない銀鼠色の畳が敷かれています。 うわあ、畳の色を変えると こんなにもクールでモダンに なるものなんですね！

立派な書院造もきれいに 残されています。 風格のある床柱に 優美な細工の施された 透かし障子も見目麗しいこと。

赤茶色の屋根瓦といい 非の打ち所の無い平屋の日本家屋。

お庭も広いこと広いこと！ 家庭菜園を作っても まだまだ充分な広さがありそう。

敷地内には農小屋もありますよ。 バイクをしまうガレージにしてもよさそう。

車もたくさん置けそうですね。

場所は三浦半島の先っぽ、 三浦市宮川町。 徒歩3分の所にバス停がありますが、 車があれば、朝市や海水浴場に 10～15分ほどの距離。 そう！ こちら、海の近くなんです。 このたたずまいで平屋で海の近くって 夢じゃないかしらん…。

セカンドハウスや別荘としても よさそうですね。

それにしても 「わたしのかんがえたさいきょうのひらや」 と、言いたいくらいに 文句なしのリノベ古民家。 実際に見ればきっと、 夢じゃないってわかっていても ほっぺたをつねっちゃいそうです。

文・葱山紫蘇子 劇団維新派→色々→介護業を経験。漫画と建物と書き出し小説が好きな4人の子を持つ大阪のシングルマザー。 @sisokoex