渋いグレーの天井と壁に 無垢材のフローリング。 武骨なテイストのキッチンが たまらなくかっこいい。

このLDKの写真だけで タダモノじゃないことがわかりますが、 そのうえ…

この玄関のたたずまい！ きゃー！ エモい！！ 激渋です…キュン死です…。 灰色の壁の素材感を活かし、 ムラを残した姿にえもいわれぬ 色気があると思いませんか？

ノスタルジックな電灯に照らされる ウッディな扉も、チェッカーガラスを はめ込んだ懐かしいデザインで レトロ好きの心を容赦なくくすぐります。

しかもこちら、両開きで開口部が 広いのもうれしいポイント。 おしゃれと利便性を兼ね備えていて、 こんなんあかん…惚れてまうやんか…。

扉を開け広げた先には、 自転車やバイクが置けそうな広さの土間。

道路まで緩やかなスロープがつづく、 自転車を出し入れしやすいバリアフリー仕様。 味のあるモザイクタイルも素敵です。

間取りは1LDKに、ロフトと庭もあります。 ふむふむ、1階にサニタリー、 2階にLDKなんですね。

では、はやる心をおさえつつ、 順を追って1階から。 こちらは約5.2帖の洋室。 テラスに面した大きな窓があり、 庭からの光が柔らかく入ります。

棚とテレビボードが作りつけられていて 少ない家具でも過ごせそう。

室内はグレーの壁紙で 心落ち着きます。 広さも、寝室にちょうど良い。

床はパイン材に灰色の塗装と ブラシ加工で風合いを出した 無垢フローリング。 味わい深い木目模様で あたたかみがあります。

窓の外のテラスに出てみましょうか。 園芸を楽しんだり、 椅子を置いてくつろぐこともできる広さ。 お部屋から植物が愛でられるのも 嬉しいつくりです。

1階に集まったサニタリーは ホテルライクなアメリカンセパレートタイプ。 壁のタイルと床の質感が かっこよすぎてクラクラしちゃいます。

丸い鏡とシンプルな洗面ボウルの 組み合わせが超絶クール。

収納棚の棚受けや、タオル掛け、 ドアの引き手は黒いアイアン。 センスの良い異素材ミックスに 頭が下がる思いです。

浴室のほか、キッチン、トイレ、洗面などの 水回りは、2017年に改装されたもので、 使いやすく、とてもきれい。

ではでは、つづいて2階へ。 階段もグレーがかった木目調。 手すりを支える金具は黒いアイアンで ここもぬかりなくセンスがいい。

あわわわ、これは かっこよすぎじゃありませんか？ ブルックリンスタイルな2階のリビング。 黒の革張りソファがこの上なく似合ってる。

グレーのお部屋を引き締めているのは 黒く塗装した木製建具。 特別に作成したものだそうですよ。

まるで、コーヒーのおいしい カフェに来たような趣。 情趣に富んだ梁も、 吊るされたレトロチックな電灯も 素敵でため息がもれる…。

天井高を活かして、 キッチンの上にはロフトが 設けられています。

物置になるのはもちろん、 畳が敷かれているので 来客時の寝室としても 利用できますよ。

そして最後はこのキッチン。 わたくしごとなんですが、もうもう、 好みのドンピシャすぎて 五体投地したいくらいです…。

色むらで立体感を出した グレーの壁タイルに、木製カウンター。 それらにしっくりなじむモザイクタイル。 ああ、ここで毎日、朝食を食べたい！

壁タイルはコンクリートに 目地が切ってあるような質感で、 クールながらあたたかみも感じられます。

コンロは2くち。 ステンレスのワイルドな流し台が 落ち着いた色味のタイルと相性抜群で ほんとかっこよくて、 かっこよくて。（2回言いました）

オープンな対面式なので お料理中さびしくないのもいいですね。

流し台の背面には大きな窓があり、 採光もよく明るい。

窓辺の大きなカウンターには 調理家電を並べられますね。

可動式の収納棚には お気に入りの食器を飾りたいな。

現代的にリノベーションされて とても暮らしやすそうなこのおうち、 昭和30年代に建てられた というから驚きです。

JR京都駅のお隣の東福寺駅から 徒歩8分。 近くに流れる琵琶湖疎水沿いは、 春には見事な桜が咲くのだとか。 来たる紅葉シーズンは 東福寺の通天橋からの眺めが絶景。 四季折々の京都を 心ゆくまで楽しめる立地です。

細い路地にひっそりと建つ、 凛とした佇まいの家。 その中には、 グレーを基調としたかっこよさと 木のあたたかみを兼ね備えた、 心やすらぎ、日々を健やかに過ごせそうな 空間が広がっていました。

文・葱山紫蘇子 劇団維新派→色々→介護業を経験。漫画と建物と書き出し小説が好きな4人の子を持つ大阪のシングルマザー。 @sisokoex