緑あふれる、静かで美しい 山あいの農村。 高台に建つ、町大工が作った 約1000平米もの広さの古民家。

縁側があるのも 理想的ですよねえ。 干し柿を吊るしたり ごろんと昼寝したり 腰掛けて線香花火したり… 想像するだけでも心和み、 憧れます。

縁側をはじめ、 昔ながらの趣は残しながら 過ごしやすくフルリノベーションされていて 随所にこだわりとセンスが 詰まっています。

まずは間取りから見てみましょう。 キッチンを中心に リビングダイニングと水回りが 異なる床材で分かれています。

中庭を挟んで離れがあり、 プライベート空間としての寝室や 集中して過ごす仕事場にするのも いいかもしれません。

それでは玄関から、お邪魔します。 強い陰影が建具の細やかさを 際立たせていて なんとも美しいですね！

小石の土間も 陽の入り方によって さまざまな表情を 見せてくれそうです。

備え付けの収納棚が なんてかっこいいこと…！ 和の引き戸を リメイクしたのでしょうか。 こんな素敵な棚、ほしい！

下駄箱は竹で出来ていて、 風が通るので、匂いや汚れの 予防にもなりそうです。

コートやマフラーなどを 収納できる棚もあり、 帰宅時に服についた花粉を 室内に持ち込ませない面でも 嬉しいですね。

杉でできた段差をあがると 目の前に丸窓が。 丸窓の向こうには ダイニングが見えます。

居室は杉の無垢床が張られていて 裸足で歩くのが気持ち良さそう！

仕切りが外されていて かなり広々としています。 暮らし方によって襖を入れて 部屋数をアレンジできますね。

ガラス照明たちと 木彫りの欄間のバランスが独特。 どこか異国的で 個性的な雰囲気に仕上がっています。

オーナーさんの インテリアセンスが素敵ですよねえ。

日本的な素材と 海外のアンティーク素材の組み合わせ。 インテリア雑誌を見ているような 気分になります。

キッチンの前には 杉でできた無垢床の小上がりが。 土壁と黒塗りされた柱で囲われており、 大胆な色使いで構成されています。

オーナーさんは ここで遊ぶ子どもたちの 様子を見ながら 料理をしていたそう。

窓からは豊かな緑が見えて、 触り心地のいい自然素材に包まれて… 大人ですが、 私もここで遊びたい…！

広々としたキッチンは 京都産の杉材を使用した 特注品ですって！

やわらかなフォルムの 白いシンクと真鍮製の水栓が かわいいです。

水栓はモロッコ製で 食器や野菜をすすぐのに便利な スプレーも付いているそうな…！

３くちガスコンロと ガスオーブンも付いていて お料理好きは満足の 設備ではないでしょうか。

パンやお菓子作りにも 精が出そうです。

お庭を見ながら洗い物ができる 配置になっているのもいいなあ。 どこにいてものびのびと、 ご機嫌に過ごせそう。

カウンターの手前にも奥にも 棚がたくさんあるので 収納には困らなさそうです。

絵画のように切り取られた 横長の窓も癒されます。 ここで朝のコーヒータイムを 過ごしてみたいなあ。

玄関土間からキッチンまで フラットに続く造りも ユニークですよね。

ダイニングには、 窓際にカウンターが。 大工さんが取り付けた厚く長い杉材を オーナーさん自ら削ったそう。

カウンターと同じ 杉材を使った段差の上には、 昔から使われ続けてきた ガラスの引き戸が。

この段差にオーナーさんの お子さんたちが座って お喋りしていたんですって。 かわいらしい光景ですねえ。

お風呂も特別仕様です。 お庭を眺めながら入れる浴槽は、 なんと陶芸で有名な 滋賀県信楽製の陶器で できています！ ご、豪華…！

オーダーメイドだそうで、 かわいい縁がついています。 ティーカップみたいで愛らしく、 味わいのある色味もほっこりします。

自分だけのプライベートスパを イメージして作られたとのこと。 陶器の浴槽、 触り心地も良いのだろうなあ… こんな浴槽にドボンしてみたい…

海外旅行に来たような気分になる 真鍮のシャワーも素敵！

お風呂場は 暖房・脱水・換気システム付きで 冬は暖かく、雨天時は洗濯物を 干すこともできるそうです。

床はイタリア製のタイルですって！ 質感や形が１枚ずつ異なり 手作りらしい風合い。

脱衣所には身支度しやすい カウンターもあります。 お風呂上がりのスキンケアも ここでゆっくりできますね。

いま一度、間取り図を見てみると 洗濯機置き場の横と 洗濯室にそれぞれ 洗面台があることに お気づきでしょうか。

これは、１つは衣類用、 もうひとつはガーデニング用品を 洗うために用意しているそうです。 使い分けできるの、便利！

トイレもリノベ済みで ブルーグレーのアクセント壁が映える シックな雰囲気になっています。

トイレットペーパーホルダーも 抜かりないこだわりを感じます…！ 凹凸のある質感が 素材感を大切にしている このお家にぴったり。

最後に離れへ 見てみましょう。

寝室、仕事場、 アトリエ、子供部屋、 来客用のお部屋、 はたまた収納部屋など さまざまな用途に使用できます。

離れにもトイレがあるので 何かと便利そうですね。

窓からの眺めが良いため 備え付けのテーブルが作られています。

窓が多くて どこにいても風景が楽しめそうですが、 古民家といえば 寒さ暑さが気になるところ。

そこはきちんと対策済みです。 床には防湿シートと断熱材を、 窓や扉は断熱性能のある ペアガラスを使用。 新築の壁には断熱材が施され、保温性も確保。 さらにエアコン3台とガスファンヒーター用の ガス配管を追加するための電気・ガス工事が 行われています。

これらの対策により、オーナーさんも 冬も快適に過ごしておられたそうです。

窓は反射する造りになっていて、 外から室内が 見えないようになっています。 場所によってはカーテンなしでも 過ごせそうですね。

雨戸もヒノキで作られていて 全ての窓と扉についているので 雨風対策や防犯面でも安心です。

（一部の写真は 雨戸を取り付ける前の状態で 撮影したものになっています）

母屋にも離れにも 高速ファイバーインターネットを 導入してくれているのも、 嬉しいポイント。

京都まで車で40分、 奈良・大阪まで1時間、 名古屋まで1時間半。 都市部へたまに出勤して 基本リモートワーク、な方には ちょうどいい立地ではないでしょうか。

スーパーマーケットやコンビニ、 レストランも車で10分程度の所にあるそう。

爽快な緑と突き抜ける青空を 眺めながら仕事して、 息抜きに庭いじりして、 素敵なお風呂で汗を流したら 広々キッチン&ダイニングで おいしいひとときを… なんて、夢のような生活！

杉材や土壁など 本物の素材感を大切にしながら、 オーダーメイドでこだわられた部分も 多々あって... どこか異国情緒のある 個性的な古民家、グッときました。

オーナーさんが作り上げた この世界観、 より磨きをかけて 住み継ぎたい方、ぜひ！

文・戸田江美

デザイナー。おばあちゃんの仕事を継いで荒川区のマンションの大家をしている。落語が好き。@530e

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