かわいいかわいい丸窓の ステンドグラスが このお部屋のシンボル。

京町家のエッセンスを残しながら 今を暮らすための リノベーションが施されたお家です。

シックで趣のある外観は それだけでお家に帰るのが楽しみに。 西本願寺のほど近くに位置し 周辺には水族館や鉄道博物館、 公園などもあるそう。 休日のお散歩が捗るエリアです。

北棟と南棟が連なっており どちらも2LDK。 今回は吹き抜けのある北棟を中心に ご紹介します。

玄関では 味のある踏み石がお出迎え。

室内へと足を踏み入れると キッチンの周辺の床は 部分的に琉球畳が使われています。 お部屋で最初に触れる床が畳って 特別な感じがします。

モダンなブラウンのキッチン。 存在感のあるブラックの配管も 天井を走る梁と組み合わさると センス良く馴染むから不思議。

キッチンがリビング対し 背を向けているのは珍しいな、と 思っていたのですが 左奥のスペースが土間、 そして勝手口へと続いているのを発見。 そのための動線だったのか、と納得しました。

このたまらなく渋い扉を開けると

ダイナミックな吹き抜けの火袋、 見上げた先には あのステンドグラス。 なんだか秘密の扉を開いたような ワクワクした気持ちに。

他のお家ではなかなか見られない この光景には きっと何度だって胸が高鳴るんだろうな。

室内へと戻り キッチンの向こう側には 13帖ほどのリビングスペース。 お庭に面した開放的な空間です。

2階へと続く階段は 昔からのものが使われているそう。 扉がついているので 階段下を収納として活かすこともできますよ。

この階段が 長い間ずっと使われてきたのか…と思うと ちょっぴり急な勾配さえ 愛着を感じるものです。

2階には中央にフリースペース、 その一角にスタディスペースが 設けられており 左右に洋室と和室が振り分けられています。

アクセントクロスが張られたエリアは 吹き抜けを見下ろせる 個人的にこの家のベストスポット。 椅子なんかを置いて 読書スペースにしたいな。

もちろんステンドグラスだって 眺めることができますよ。

和室は壁沿いが板張りになっていて 棚などの家具も気軽に置ける仕様。

洋室は正方形に近い すっきりとした形状なので どの部屋も用途を限定せず 住む人によって自由に使えそうです。

水回りは 玄関を入ってすぐの場所に まとまって配置されています。

洗面もお風呂も システムタイプが採用されており 使いやすいのが魅力的。 昔ながらの在来タイプも魅力的だけれど 賃貸でいずれまた誰かが住むことを考えると 清掃性の高さや修理のしやすさも 大切だよな…と思うのです。

トイレはアクセントクロスに 木目調の収納などで 落ち着いた雰囲気です。

ちなみに南棟はといいますと キッチンが真っ白だったり 配置が異なっていたりと また違った印象。 チャンスがあれば 2部屋を見比べながら じっくり違いを見つけるのも楽しそう。

部屋を眺めれば そこかしこで感じられる 京町家の余韻。 そこに刻まれた歴史や

このお部屋のシンボルを 愛おしみながらの京都暮らしに 憧れは止まらないのです。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk