物件ファンではこれまで 団地リノベーションの物件を いくつもご紹介してきましたが、 今回のお部屋もまたスゴい…！ 数多ある団地リノベの中でも ひときわ個性的な一部屋のご紹介です。

間取りは2LDK。 LDKに隣接するお部屋は扉などで 仕切られていないので、 大きめの1LDKのように使えそうです。

玄関を入ってすぐにある ステンドクラスがかわいい こちらのドアは、 1920年代の英国製のアンティーク。 こちらのドアを出発点に お部屋全体のテイストを 決めていったとのこと。

お部屋側はなんとも シャビーシックな雰囲気。 レトロな団地とアンティークドアが 出会ったことで、すてきな マリアージュが生まれています。

そしてリビングの アクセントウォールは まるで遺跡のような存在感。

間接照明によって凹凸のある 立体的なタイルがより際立ちます。 海外の民芸品や 大きな葉っぱの観葉植物が よく似合いそうですね。

キッチンの壁面もタイル貼りですが、 こちらは清潔感のあるつややかな 白いものがセレクトされています。 棚下のライン状の照明が ゆるやかに波打つ上品なタイルを 照らします。

コの字型のキッチンなので、 身体の向きを変えるだけで シンクからコンロへアクセスできます。 足元もオープンになっているので 好きなように収納を 組み替えられますね。

洗濯機置き場はちょっと 変わったこの位置に。 キッチンいても洗濯が 終わったのがわかりますし、 バルコニーもすぐ近くなので 干すのも楽ちん。 家事効率もきちんと考えられています。

アーチでゆるやかに区切られた リビング横のお部屋には 棚付きのカウンターが。 モノが増えれば増えるほど 映えそうな空間なので、 お気に入りのモノたちで 棚を埋め尽くしたいですね。

無垢材のフローリングや 壁・天井は、珪藻土などの自然素材が 多く取り入れられています。 長く住めば住むほど、 どんどん味が出て、アンティークドアや タイルになじんでいきそう。

玄関横の個室は 落ち着いた雰囲気の中に 個性的なカーテンレールが アクセントを加えています。 日差しの差し込む明るい空間は 住棟間隔の広い団地ならでは。

個室にはウォークインクローゼットも あるので収納はバッチリ。 上部がすりガラスになっているので お部屋側の照明を消して クローゼット側の照明だけで 過ごしても、落ち着いた雰囲気に なりそうですね。

洗面室はトイレが同室になった アメリカンセパレートタイプです。

スズランのようなペンダントライトや 額縁のついたミラーなど、 小物までぬかりなく お部屋のテイストに合ったものが 選ばれています。

同じフォーマットだからこそ より1戸1戸の違いが際立つ リノベーション団地。 こういった個性的に生まれ変わった お部屋が増えていくことで、 団地自体にも新しい価値が 生まれていくように感じます。

文・佐藤シュン 浜松で設計事務所をやりながら、黒猫と暮らしています。