東京都、渋谷区。 表参道駅から徒歩11分の場所に、 そのペントハウスはありました。

都会の喧騒なんてちっとも 気にしていなそうな表情で、 緑の中に堂々と建っていました。

設計したのは「根津美術館」や 「新国立競技場」などを手がけた 有名建築家の隈研吾さん。

ああ、なんでしょう、 この洗練された美しさは……！ ぐるりとお部屋を囲むように 大きな窓が並び、その先では 常盤松御用邸の豊かな緑が 葉を揺らしています。 常盤松御用邸とは、 渋谷区にある皇室財産ですね。

フローリングには素足にうれしい 無垢材が使われています。 窓の外に広がる緑と合わさると、 なんだか自然に包まれているような、 自分も地球の一部と思えるような。 心がスーッと凪いでいくのを感じます。

お部屋は建物最上階、 4〜5階のペントハウス区画。 とっても広い空間だということは ぼんやり伝わっているかと思うのですが、 ぜひ数字でも見てみてくださいな。 リビングはなんと、47.8帖！ ４階のバルコニーは、33.2帖！ 階段を上がった５階には 28.6帖のバルコニーもありますよ。 わーお、目がまんまるになっちゃう。

どーんと重厚感のあるソファに ゆったりと背中を預けて、 青々とした木々や高い空を眺めながら ゆったり過ごせたらたまらないなぁ。 さわやかな明るい日中もいいけれど、 夜にしっとりと過ごす時間もすてき。

キッチンも手を抜いていません。 立派な4口コンロに、もちろん食洗機あり。 収納が多い、作業台が広いなどの そういうメリットは、キッチンが 「そんなの当たり前でしょう」と 真顔で言っているようであります。

さらに、オーブンレンジが2つと ワインセラーまであるのです！ 気づいてしまったのですけど、 巷で有名な「ちょっとしたパーティー」 が開かれるのは こういうお部屋ではないですか？

こちらは8.3帖の洋室。 これだけのクローゼットがあれば、 春夏秋冬、どの季節の服も バッチリ収納できそうです。

上の階にも洋室があるので、 そちらを寝室にする場合は このお部屋を丸ごと衣裳部屋に するのもありかもしれませんね。

洗面台はボウルが2つ。 こんなに広い洗面所で 朝日を浴びながら支度ができたら、 シャキッとした気持ちで 1日をスタートできそうです。

わあ、バスルームは、もう……！ ホワイトで統一された空間に 添えられた木々の緑がなんとも。 この光景も計算されているのでしょうね。 季節の移ろいが楽しみになりそう。

まだまだ終わりではないですよ。 玄関を出まして、階段で5階に。 伸びやかな廊下の先には……

こちら！　19.2帖の洋室。 どんな使い方をしましょうか。

仕事部屋は、どうかなぁ。 疲れたときには、窓の向こうの 木々と空がきっと癒してくれるはず。 寝室にしてもいいですよね。 雨が降った夜は、ポツポツと 窓をたたく雨粒にやさしく 眠りを誘ってもらえそうです。

夢みたいにスケールが大きくて、 夢みたいにすべてが洗練されていて。 そしてお家賃もですね、夢みたいです。 「ぜんぜん検討できる」という方と、 ぜひともご縁がありますように……！ 膨らんでいく憧れを胸に抱きつつ、 ここで祈っておりますよ。

文・くまのなな 東京都在住のフリーライター。散歩中におうちの外観をつい見てしまう。主にツイッターにいます。 @kmn_nana