あたたかみのある板張りの床に コンクリートの壁。 広々とした空間の中で ひときわ存在感を放つ まさかのシャンデリア。 さらに窓の向こうには ゲーム「ぼくのなつやすみ」みたいな わさわさの緑。

それぞれが異分子のようなのに 調和しているように見えるのが なんだか不思議で いつまでも眺めていたくなります。

もう一つ驚くのが ここが団地の一室ということ。 オーソドックスな団地の中に あんなにエッジの効いたお部屋があるなんて…。

LDKはなんと24帖の広さ。 独立して配置された和室も 気になります。

お部屋の顔である玄関は シンプルながらも 土間仕上げで味わいがあります。

スイッチボックスなど 細かい部分にもこだわりが見えて楽しい。

インテリアはビンテージのもので揃えて 色は抑えめ、とことんシャンデリアを 際立たせるのがいいかなぁ。

でもこの大きな壁には 大胆でポップなアートも似合いそう。

リビングから出られるベランダは ウッドデッキ仕様。 中と外が、まったく別の世界に思える。

「好き」で埋め尽くすもよし、 余白を活かしたディスプレイもよし。 大きな棚を目の前にすると ワクワクしてきますよね。

部屋の一角にあるベンチは 実は下が収納になっているんです。 お掃除用具とか 生活感の出るものは ここに引き受けてもらいましょう。

キッチンスペースもゆったり。 窓が大きくて光がたっぷり入ります。 朝ごはんの支度も捗りそう。

背面にはカウンターがあるので キッチン家電が置けますよ。 コーヒースタンド感覚で 朝の一杯を飲むにもぴったりです。

そしてキッチンの向こうには お待ちかねの和室。

スタイリッシュな縁なし畳です。

だけど、腰窓やその向こうに広がる景色だったり

なじみのある押し入れだったり 和室に求める安心感が しっかりと漂っています。

…と、和室でほっこりしていたら また驚かされるのが水回り。

カウンターもボウルも 脚までも尖っていて… これはオブジェ？

まったく油断ならないぞ、 と思っていたら なんとお風呂は スケスケ＆猫脚バスタブ。 どこまでも驚かせてくれるお部屋です。

そんなお部屋から一歩外に出れば 緑がいっぱい。

予想外の展開続きの室内と 自然たっぷりの室外を行き来するうちに いつの間にか自分の思考も 型にはまらない自由なものに 変わっていく気がします。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk