まさに絵画のような美しさ。 心から住みたいと思わせてくれる 洗練されたリノベーション物件です。

まずは間取りを。 １階はカーポートと水回り、 そしてインナーテラスのある 洋室を含む2つの個室。 2階には分離型のリビングと ダイニングキッチン、 そして個室が1つという構成です。

中庭越しの光でとっても明るい玄関。 インナーテラスへの扉と 中庭への窓が並ぶことで、 空間の奥行きの違いが強調されて 面白いですね。

コーナーサッシのおかげで 開放感な空間ではあるのですが、 同時に落ち着きを感じるのは 色味や素材感が理由でしょう。

合わせて13帖以上ある空間は 書斎やアトリエにもぴったりですね。

インナーテラスを出ると 玄関からも見えていた 中庭につながります。 手前の花壇の部分に シンボルツリーを新たに植えるのも いいかもしれませんね。

1階のもう一つのお部屋も8帖 ほどの広さがあるので、 こちらを寝室として使っても 良いかもしれません。

階段も静謐で美しい。 少し角を落としたコーナーの部分が 空間に品を与えているように思います。

階段を上がった正面には腰高窓が。 壁に厚みを持たせることで 物を飾ったり腰掛けられる スペースになっています。 ゆとりを持たせ、機能を追加することで 単なる廊下ではない、 特別な窓辺の空間が 出来上がっています。

その奥に見えるのがダイニングです。 床暖房もついているので冬でも快適。 大きな掃き出し窓で バルコニーへとつながります。

周囲の緑を借景にのんびりと くつろげそうなバルコニー。 十分な広さがあるので 天気の良い日にここで食事をとったり、 プランターでハーブを育てたりと、 いろいろな用途に活躍しそうです。

シャープなステンレスと ウッディな質感の組み合わせが 抜群なキッチン。 ダイニングとは横並びのような 関係になるので、 「調理して提供する」の流れも スムースです。

そしてダイニングの 反対側に位置するのが…、

17.4帖の広々としたリビングです。 RC壁式工法なので 室内に柱が出ず、凹凸の少ない すっきりとした空間になっています。

ダイニングと分離することで、 リビングがより落ち着いた 雰囲気になりますね。 ある程度の広さがないと実現できない、 非常に贅沢な空間です。

南・東・北の三方角の珍しい立地。 樹木が影を落とす タイル張りの美しい外観は、 街並みにも大きく貢献しています。

もともとの建物の持つ個性を 生かしながら、 丁寧にリノベーションされた こちらの住宅。 さすがのお値段ですが、 それだけの価値はあると 確かに感じさせてくれる デザインでした。

文・佐藤シュン 浜松で設計事務所をやりながら、黒猫と暮らしています。