飴色の部屋に灯る白熱灯。
ただそれだけで、グッとくるものがある。
ぱっと見で、素敵、面白そう。
そういう良い予感って
大体当たるものです。

大きな窓が3つもあって、明るいな。
型板ガラス越しに透けて見える緑。
お隣は公園なのです！

それだけでもちょっと、
いやかなり、嬉しい。
遊歩道や、小川や、公園の隣って
家が建つことがないから、
憧れる条件の1つでありますよ。
場所も魅力的なんですけど…
もう言っちゃいます？

中央線文化の中心地といっても過言ではない
高円寺駅から歩いて数分。
純情商店街からちょっと入って
ガラリ雰囲気が変わる道の奥に

ひっそり佇むこのアパートは
もともとは下宿屋さんだったそう。
下宿屋さん…もはや懐かしの響き…。

玄関開けると、外観とはギャップがある
新築みたいな雰囲気。

でも天井からは、
ぽってり懐かしいタイプのライトが
ぶら下がる。

1階には風呂トイレなど水まわりがギュッと。
2階は約16.5帖のリビングがある、
広々とした2LDK。

お風呂がなかったところに新しく
つくったので、ピカピカです。

トイレもご覧の通り。
水まわりが新しいのはやっぱり嬉しい。

洗面所もほら、
こんなおしゃれにしてくれて。

でも階段を上ると、天井、窓、
あちこちに昔のにおいが残っていて

嬉しくなっちゃう、ノスタルジック。

住んだことないのに、
昔の記憶を探ってしまうような気配。

上りきった先にすぐ目に入るのはキッチン。
ワークトップはピカピカステンレスだけど
うぐいす色のタイルが、どこかレトロで
元々の木の色とうまく混じり合って
どこか懐かしくて、すごくかわいい。

窓辺がすごく良い感じで
何だか楽しくなっちゃう！
奥行きがあって、引き戸の収納、
しっかりした棚があり、
コンセントは増やされて、
「今」の暮らしに合うように
アップデートされていて。
ここに立ってあれこれ作業する姿が
思い浮かべやすい。

上部に見える格子部分、これは
「竹木舞（たけこまい）」という
竹製の骨組みで、
土壁を取り払った後に
設置し直したというこだわり。
確かに、こういう形で残っているのを
見ることは、なかなかないかも。
これがあるだけで、趣が加わって、
唯一無二の空間になっている気がします。

ほら、ここから見ると、良さがよくわかる。
格子から漏れる灯りと影、
焦茶の柱に、うぐいす色のタイル。
左の階段側のレトロガラス窓、
全てが綺麗に、調和している！

あちこちに柱があるのは、
分かれていた部屋をぶち抜いた名残ですね。
これはこれで、何か素敵に活用できそう…
って思っちゃいます。

壁の中にしろ、柱にしろ、
以前は見えていなかったものを、
あえて、見せる。
これもまた、リノベの醍醐味かもしれません。

こちらが４帖のお部屋。
個室なら、これぐらいが落ち着く…って
思っちゃうんですがね。
大きな窓に、収納スペースもたっぷり、
しかも住み分けしやすい形であって、
なんの不便がありましょう。

ローベッド置いて、またはお布団敷いて
手と目の届く範囲に、何でもある。
寒い日にちょいとお湯沸かしに
キッチンへ、の動線もスムーズです。

お隣の6.5帖のお部屋。
あらあら、こちらも素敵！
たっぷり採光、
昔の家ならではの窓辺が
こんなに嬉しいなんて。

収納は押し入れ半分の大きさ。
ふむふむ。
ちょっとした収納棚や本棚くらいは必要かな。
あそこに収まるくらいに断捨離するかな。

壁際にデスクを置くか、
窓際に文机みたいなものを
置くかどうかでも迷うし、
2人で暮らす場合、
どっちの部屋にするかで迷っちゃうな…。

新しいものも、レトロな空間にしっくり
馴染むようなものがチョイスされていて。

駅からすぐな上に、
歩いて数秒で商店街に出られるという
立地は、夜の帰り道も何かと安心。

しかし高円寺なんて、
面白くて素敵なお店がたくさんだから
逆にあちこち寄り道しすぎて遅くなる、
なんてことがあり得る…。

住むにも人気の町で、
町ナカはあちこちにレトロ感も残ってますが

意外と素敵な古民家物件やリノベ物件が
出ない街でもあるんです。
そうした意味でも、かなり貴重な物件かと。

古さと味わいを楽しみつつ、
自分たちでさらに楽しい空間にできそうな
ポテンシャルを秘めた秘密基地的アパート。
あれこれ妄想が浮かんでは
ワクワクしてしまう、部屋なのでした。