こちらのシェアハウス、 なんともともと幼稚園だったそうです。 そこかしこに懐かしさの溢れる ユニークな物件です。

建物はもじゃもじゃと ツタが絡まった趣ある外観。 植物を使った外観は、 時間が経てば経つほど 良くなっていくところがすてきですよね。 下駄箱のような集合ポストも とってもチャーミング。

共用玄関を入るとエントランスホール。 階段状のベンチが印象的な空間です。 ここに入居者が集まって 交流できるのでしょうか。 靴箱の前のすのこも なんだか懐かしいですね。

エントランスから廊下を抜けていくと、こちらは１階のライブラリスペース。 この造作家具が非常に優れもので、 棚部分がゆるやかに視線を遮りつつ 廊下にも自然光を届け、 ベンチも個室と視線がバッティング しないように窓側に向けるなど、 絶妙な距離感を作り出しています。 階段が通常よりゆるやかで幅広なのも 元幼稚園ならでは。

階段を上がった2階のリビングルームも １階のライブラリスペースと似た テイストで統一されています。 リノリウムの床からも 幼稚園のなごりを感じますね

こちらはダイニングキッチン。 長いダイニングテーブルと アイランドキッチンが一直線に 並んだダイナミックな空間です。 高台に位置しているので 見晴らしがよく、 開放感もたっぷりです。

バルコニーにはカウンターが！ 朝ここでコーヒーを飲んだら 気持ちいいでしょうね。 桜の木が正面に見えるので 春にはみんなでお花見なんてのも すてきですね。

水まわりスペースは各階に。 四角いミラー、四角い洗面ボールで 統一感のあるインテリアです。

これだけたくさんあれば 朝の忙しい時間でもストレスフリーに 利用できそうですね。

洗濯機と乾燥機は屋上につながる ペントハウス部分に。

晴れた日には洗濯が終わるまで屋上で ぼんやりと過ごすのもいいですね。 かまぼこ型の屋根が なんともかわいらしい。

募集中の部屋は207号室。 8畳ほどの広さがあるので シェアハウスの個室としては 十分な広さではないでしょうか。

今までにない特徴的な空間が 出来上がるのが コンバージョン（用途変更）の 面白いところだと思います。 子どもたちの思い出の詰まった建物に、 また別の思い出が刻まれていく…、 そんなすてきなストーリーのある お部屋でした。

文・佐藤シュン 浜松で設計事務所をやりながら、黒猫と暮らしています。