ブルーグレーのL字キッチンに 木枠の窓。 そこにアカシアの床が広がれば これはもう 一目惚れ案件と言えるでしょう。

キッチンまわりのモルタル調の壁だとか シンプルな電球のブラケットライトだとか この1枚だけで心を掴む要素がいっぱい。

外観は、まるでリゾートの中心地から 少し離れた場所にある レトロなホテルのような佇まい。 こっくりとした色の木製扉と 鮮やかなブルーの面格子からも かすかに異国情緒が漂います。

中央線の荻窪駅から徒歩12分ほどの 閑静な住宅街に建つハイツの一室。 リノベーションされた室内は 日当たりのいい2LDKです。

ギャラリーを思わせる 玄関から縦にスッと伸びた土間。 やりすぎない程度に ディスプレイも楽しみたいところ。

建具は、キッチンの面材とおそろいの ブルーグレーなんですね。 廊下とリビングをさらりと仕切る 木のパーテーションがいいアクセントに。

さぁさぁ、キッチンをじっくり眺めましょう。 グースネックの水栓、 よくお似合いだなぁ…。 このリビングの広さだから 対面型にしても動線には支障ないだろうけど こんなかわいいキッチンならば こうして見せびらかさなきゃもったいない。

小窓のデザインガラスの向こう、 ぼやけて見えているのは 目が覚めるようなブルーの柵のバルコニー。

この柵があるだけで いつもの住宅街に彩りが加わって なんだかご機嫌な景色に。

リビングのお隣の洋室は、 横長の室内窓が効いています。

ウォークインクローゼットは ワイドなハンガーパイプと吊り戸だけを携えた 自分で構築できるすっきりとした空間。

軽くパーテーションで仕切るくらいの セミオープンなラフさも 心地いいのです。

玄関からすぐの洋室は ほぼ真四角の使い勝手のいい形状。 ここでもブルーグレーの建具に パイプのデザインがさりげなくおしゃれで 気分がきゅっと上がります。

水まわりのシンボルは ぷらりと垂れる電球ですね。 洗濯機を隠してくれるパーテーション、 ありがたいです。 こんな素敵な空間ならば 生活感は抑えて仕上げたいですから。

程よいレトロ、少しのエキゾチック、 インテリア雑誌から飛び出してきたような センスがギュッと詰まったお部屋。 これが荻窪にあるというのもまた、 たまらないポイントで。

生活に必要な店が揃いつつも カレーの名店や、 個人経営の飲み屋さんなんかが 充実した街です。

お隣の西荻窪まで足を伸ばせば 選書がユニークな本屋さんや 隠れ家のようなカフェもあって 休日の散歩が捗ります。

週末がやってきたら おうち時間を楽しむか はたまた外に飛び出すか。 悩ましくも幸せな日々が 待っている予感がします。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk