2つの境界のズレと重なりが織りなす暮らし。|静岡県浜松市 賃貸 55㎡
この物件は現在は募集終了している可能性が高いです。過去物件のアーカイブとしてお楽しみ下さい。
こちらのお部屋、5年ほど前に 掲載させていただいた 【速報!!】フレキシブルでチャレンジな物件
の同じ建物の別部屋です。
前回と同様に、静岡文化芸術大学の
学生さんとタッグを組んで完成した
お部屋で、負けず劣らず
チャレンジングなお部屋に
なっております。
間取り図はこちら。
玄関からつながる土間と、
キッチン横の庭土間の
2つの土間空間が特徴的です。
土間は屋内にありながら
屋外的な中間領域のような空間と
なっています。
外壁に使われるような波板が、
より屋外感を強調していますね。
スイッチやコンセント類が横向きに
設置されているのも
学生さんのアイデア。
細かい部分ですが目先が変わって
面白いですね。
お風呂には室内窓が。
リビング、和室まで一直線に見通せます。
しかし、実際の生活を想像してみると、 このお部屋が単なるワンルームでは ないことがわかります。 まず玄関土間で靴を脱ぎ、 スリッパに履き替えてリビングに。 スリッパを脱いで和室に上がり、 そこからサンダルをつっかけて 庭土間へ――と、 何度も床の素材が変わり、 そのたび履物を脱ぎ履きします。
視覚的にはつながっていても、 床の仕上げによる 心理的な境界が空間を区切っている、 そんなお部屋でもあるわけです。 この視覚的な境界と心理的な境界の ズレと重なりが、このお部屋の 特徴だと感じます。 普通のお部屋ではできない 特別な生活が待っていそうです。
文・佐藤シュン 浜松で設計事務所をやりながら、黒猫と暮らしています。