配管がむき出しになった天井から、 一転してウッディーな床材。 振れ幅がおおきい分、どんな家具でも 受け止めてくれそうな 頼もしい空間ですね。

間取りはちょっと変わった形の2LDK。 8帖の洋室はLDKとつなげておおきな リビング空間としてもよさそうです。

玄関を入るとコンクリートを はつったようなアーチがお出迎え。 断面の荒々しさとむき出しになった 配管類にお部屋への期待も高まります。

キッチン周辺も気持ちのよい むき出しっぷり！ 電気、ガス、水、換気と 様々なダクトが立体的に 交差する様は圧巻です。 日々の暮らしはいろいろなものに 支えられているのだなぁ、と あらためて実感。

キッチン自体も、 業務用の無骨なデザインが お部屋のテイストに ぴったりマッチしています。

8帖の洋室は照明が特徴的。 壁付けの無骨なアッパーライトも かわいいのですが、天井のライトが とっても個性的です。 ダウンライトを下地ごと むき出しにしたものに見えますが、 舞台照明のようでとってもユニーク。

ここのくぼみ、もともとは 収納だったのでしょうか？ ソファを置いても落ち着きそうだし、 デスクを置いても集中できそうで、 どんなふうに使おうか悩ましい…。 このような住み手に使い方を ゆだねるような空間があると、 家具選びや模様替えも より楽しくなりますね。

水まわりもきちんとリニューアル されておりまして、 トイレは温水洗浄便座付き。

浴室は白をベースに横長の ワイドミラーがモダンな印象。

洗面もピカピカ。 電気の配管を残しつつも 白く塗装をすることで テイストをまとめています。

こちらのお部屋、 壁の部分はつるんとした質感、 天井を含む梁より上は 少し粗めの質感になっています。 コンクリートの表情を残して、 配管やむき出しの機器類を はじめとしたインダストリアルな テイストに合わせつつ、

ニュートラルな白い塗装で、建具や床の ナチュラルな雰囲気にも合うように うまくバランスをとっています。

ナチュラルとインダストリアルという 一見すると正反対にも思えるテイスト。 この2つを白という架け橋でつないだ 見事なリノベーションでした。

文・佐藤シュン 浜松で設計事務所をやりながら、黒猫と暮らしています。