竿縁（さおぶち）天井の洋間とは、 斬新でしゃれていますね。 べっ甲色の飴細工のような 麗しいガラスの照明がよく似合う。

元々は、オーナーさんが小学生の頃まで 住まわれていたという 築54年の庭付き一戸建て。 思い入れがある分、 次に住む方も心地よく住めるようにと 丁寧にリフォームされています。

1階には、お庭に面するLDKと和室。 木目のはっきりとしたフローリングが 何ともいい色合い。

掃き出し窓の他にも、 もうひとつ窓があり 風通しがとても良さそう。

キッチン側には 横型のスリット窓が並び、 明るさを確保し換気もできる。

使いやすいキッチンに 刷新されています。 コンロ付きなのですぐ使えそう。

ダイニングテーブルを どーんと置いてもいいし、 お料理好きの方なら カウンターテーブルを置いて 作業スペースを増やしてもいいかも。

そうなると、テラスに面する この部屋にソファーダイニングセットを 置いちゃうのも良いかもしれません。 花壇のお花を眺めながらの食事は、 格別においしいだろうな。

テラスにつながるLDK、いいですよね。 LDKの隣の和室はふすまを開けて 広々と使ってもよさそうです。 2階は寝室がいいかなぁ。

1階の和室は凛としたおももちです。 磨き上げられた床柱に ふすま絵が渋いですね。

ちなみに柱は、一旦削って 無垢の状態にしてから ステイン塗装をほどこして 木目が映えるようにしたそうです。

木目の自然な表情が 白地の壁と見事になじんで 懐かしさの中に新しさも感じます。

オーナーさんのこだわりは他にも。 たとえばこちらの窓枠や

玄関ドアの枠、

上がり框も、改めて特別に 木で作ってもらったそうです。

オーナーさんの心のこもった 丁寧な手入れのおかげで このお家がよりあたたかく、 親しみが湧いてくるよう。

こちら、2階が少しユニークなんです。 階段をあがると右手には洋室がふたつ、 左手には…

ほら、ゆったりサイズの 洗面台があるんです。 サイドに窓が2つあるのがいいですね。 爽やかな風を浴びながらの 朝の身支度は気持ちよさそうです。

洗練された木枠ミラーにレトロな混合栓。 洗面ボウルはスイスの 家具メーカー、vitraのもの。 オーナーさんセレクトだそうです。 おしゃれに仕上がっていますよね。

6帖の洋室は寝室にどうでしょう。 ちょっと見えにくいですが 右側には収納があります。

竿縁天井はあえて残されたそうですよ。 かもし出される和の雰囲気に 心がなごみます。

もうひとつの洋室は5.5帖。 こちらも2面採光で、とっても明るい。

あ、収納や机を置くのにおあつらえ向きの 良いくぼみがありますね。 元は押入れだったのかな？ 天袋があって、ほんのりおこもり感がある。 こういうスペース、好きだなあ。

左側の窓は外に開く ウィンドキャッチ窓というもので、 引き違いの窓よりも多くの風を 素早く取り入れることができるのだとか。 風通しの良さ、大事ですよね。 他のお部屋でも使われているようです。

トイレもやり替えて、白をベースにした 清潔感のある新しいものに。

浴室はひと坪タイプでひろびろ。 追い焚き機能もついています。 お家の雰囲気に合わせた アクセントパネルも 空間全体を引き締めています。

屋根と外壁も新しくされたので 外観だけ見ると新築のよう。

園芸がお好きな人も 思う存分に腕をふるうことができる 広いお庭も魅力的。 ペットの相談も可能ですって。

さすが角地、 日当たりが良いのも納得です。 リフォームした機会に断熱材と 耐震補強も施したそうですよ。

こんな一軒家には 健やかで穏やかな毎日が きっと待っていると思うんです。

文・葱山紫蘇子 劇団維新派→色々→介護業を経験。漫画と建物と書き出し小説が好きな4人の子を持つ大阪のシングルマザー。 @sisokoex