100年続きますように…。 そんな歌、ありましたね。 きっとこの古民家は その願いを叶えるだろう、と。

ふだんは借りられる・買える物件を ご紹介している物件ファンですが、 たまには気分を変えて、 物件が生まれ変わった様子を 紹介したいと思います。

素敵な和庭園に囲まれた 築70年の和風化粧平屋造り。

改装前の姿はこんなふう。 伝統的な技術と職人さんの 手仕事により建てられたのが 伝わってくるような風格。

もともと間取りは、昔に建てられた 日本家屋でよく見かける 「田の字型」だったそうです。 リノベーションの際に和室2間を残し、 他の2間はつなげてLDKするという 間取り変更を行ったそう。

あら！　なんと情緒のある玄関。 当時からある化粧障子を活用し、 内側に照明を入れたんですって。 素敵なおもてなしですね。

目の細かい木格子の引き戸は オーダーメイドで作ったものだそうです。 麗しや…光の漏れ方も、その姿も…。

リビングは、ダイニングと合わせて22帖。 なるほど、2間つなげたことでこのゆとり。 古民家といえばそう！　この天井が好き。 持ち味を生かすため、オイルステインで 塗装しているだけ、というのがいい…！ でもって床暖房を採用していて 冬でもほかほか、という 暮らしに寄り添う設備もいい。

テーブルと窓際の間をゆるりと区切る ５本の柱を活用したテレビボード。 実は、リノベーションする際に どうしても抜けなかった柱が２本あり、 そこにあえて３本の柱を追加して、 テレビボードにしたそうです。 この素敵なデザインに、そんな秘話が 隠されていたなんて…。

奥に見えているキッチンは 杉の無垢板カウンターを造作して 対面キッチンのように仕様変更。 しかも自動昇格吊り戸付き。 う〜ん、ハイスペック…。

むむ、キッチンの隣に…戸棚かな？

なんと！　住設機器のリモコンが 隠されているのでした。 現代の便利さを享受しながらも、 古民家が醸し出す雰囲気は守る工夫。

そしてお気づきですか。 和室より、リビングダイニングの床が ほんの少し、下がっていることに。

実はこの古民家の建具はすべて 5尺8寸（176cm）の高さで 統一されていたそうなのですが、 それではちょっと低い…ですよね？ しかし、差鴨居を上げるのは難しいため、 和室以外の部屋の床を14cm下げて解消。 それなら十分、高さを確保できますし、 何より「床、下げたんだ…！」という驚き。

2間の和室は畳をすべて貼り替えて、 壁の漆喰もやり直して凛とした表情に。

手入れされたお庭を和室から 眺めるひとときはどれほど至福なことか。 年月を重ねた建物だけが持つ静けさ…。

築70年にして最新住設機器を取り入れ、 100年先へも家族の団らんが続きそうな 想いと技術がこもったリノベーションです。

このリノベーションを手掛けた 株式会社リノベさんの ルームツアー動画では、 ここでは紹介しきれなかった リノベの技が紹介されていますよ。 また、ぜひ実際に見てみたい方は 10月29日（土）・３０日（日）に 開催される古民家見学会へどうぞ。

古民家見学会 【日時】 10月29日（土）、30日（日） 各日ともに 10:00〜16:00 イベント詳細はこちらからどうぞ

※予約制のため、事前予約が必要です。 ※駐車スペースあり。