もちろんファーストチョイスでも 素敵に違いないのですが。 例えば食べ放題はもう卒業、 好きなものを少しだけ 好きな人とゆっくりと。 そんな年齢になったタイミングに ぴったりなお家な気がします。

見てください、 この素朴で整然とした佇まいを。 この物件があるのは、 昭和初期に神戸の奥座敷とも 呼ばれた丸山というエリア。 山の中腹に位置するそうです。 1960年に建てられたお家を オーナーが仲間とともに DIYで蘇らせたというストーリーを知ると より美しく映ります。

LDKにベッドルーム、個室がもう1つ。 コンパクトに暮らせる ちょうどいい間取り。

ダイニングからリビングを眺めるの 幸せな時間でしょうね。 梁がむき出しの天井。 サブウェイタイルの壁。 土間とフローリングでゾーニングされた床。

そしてお部屋全体に差し込む 日差しの柔らかいこと。

外に広がる緑たっぷりの景色も このお家にぴったり。 何時に起きてもいい朝だって ついつい早起きしちゃったりして。 お部屋をかるく整えて おいしいコーヒーを淹れたら お外で朝ごはんもいいですね。

準備はこちらのキッチンで。 やさしい色味のタイルと 木目の組み合わせが素敵。 個人的にですね、 きゅっと仕切られたキッチンが 大好きでして。 ラジオを流しながら 料理に熱中する時間って たまらないですよねぇ。

午後のゆっくりタイムには こちらがおすすめ。 平屋×縁側の組み合わせ、 もうありがとうしか出てきません。 飾り棚には お気に入りの小説やエッセイを 並べるとしましょうか。

ほどよいおこもり感のある 個室もいいですよねぇ。 手前がお仕事エリア、 奥はベッドルームかな。 ほどよく入る光が どちらにもちょうどいい感じ。

サニタリーも味があるんです。 木のカウンターが美しい。 控えめに貼られたタイルに ブラケットライトが好相性。

壁・床のタイルに 木枠の窓がレトロなトイレも 雰囲気があります。

お風呂はユニットタイプなのも なんだかんだでうれしい。 お風呂ってお掃除大変ですし ここは利便性を優先してくれてるの、 助かるんです。

お庭は実はこの広さ。 オーナーはこのお庭で ほったらかし農を実践していたそう。 同様に実りを楽しみに日々を送ったり 何かにつけて記念樹を植える、 なんていうのも わくわくするではありませんか。

仕事をバリバリやったり 子育てに全力を捧げたり そんなしゃかりきな数年、数十年の後。 多すぎるものは手放して 好きなものは大切にして。 今よりもっと大人になったころ こんなお家で ゆったりとした日々を過ごせたら それはそれは いい人生なんじゃないかなぁと 思うのです。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk