部屋の中央で鈍く輝く大きな直方体。 その表面に様々な暮らしのシーンを 映します。

物件があるのは隅田川のすぐ近くの、 こちらのマンションの一室。

どのくらい近いかというとこのくらい。 もはや川がお隣さんです。

さて、先ほどの直方体の正体は 水回りの集まったコア。 ワンルームの空間をこの直方体が ゆるやかにゾーニングしています。

お風呂からも川が眺められるとは、 なんて贅沢なんでしょう。 何時間でも浸かってしまいそうです。

コアを包むのは亜鉛鉄板。 距離感や色彩までもおぼろげな像を 結び、川面に映る景色を思わせます。 夕暮れ時には隅田川からのきらめきを 映すのでしょうね。

空間を仕切るやや不透明なカーテンは いうなれば川霧でしょうか。 棚に置かれたいろいろなものを、 完全に隠すのではなく あいまいに見せてくれます。

デスクスペースは リバービューの特等席。 コーナーサッシなのでより 開けた印象を感じます。

キッチンはかなり大きめで 収納もたっぷり。 スタイリッシュなだけではなく、 食洗機まで搭載しています。

寝室はダブルのベッドが ピッタリ入るサイズです。 大きなコーナーサッシと カーテンの仕切りのおかげで 開放感がありますね。

寝室のオープンクローゼットは 電気用の鋼管をハンガーパイプとして 利用しているそう。

小舟のような洗面台があるのは ベッドスペースのすぐ近く。 たしかに夜寝る前や朝起きた時に 使う場所なので、 この配置は便利ですよね。

バルコニーからのこの眺め、 やはり圧巻ですね。 行き交う船を見下ろしながら ぼんやりとしてみたり。

夜景もなんと素晴らしい。 川って昼と夜でこんなに表情が 変わるんですね。

隅田川のほとりで川とともに暮らす ことのできるこちらのお部屋。 きっとキラキラときらめく 毎日が待っていますよ。

文・佐藤シュン 浜松で設計事務所をやりながら、黒猫と暮らしています。