すうっと奥に伸びるフローリングに ダイナミックな開口部。 何かのスタジオ？ それともアトリエ？ いいえ、ここは団地の一室。

間取りは大胆な1LDK。 団地のイメージ、変わります。

足触りのよさそうな床は 桐材ですって。 珍しいですよね。 むき出しの天井の無骨さと 好相性です。

黒板みたいなカラーリングの 収納扉がレトロでいい感じ。 天井を走るワイヤーレールに カーテンをかけて お部屋を仕切ることもできますよ。

このお部屋には ラフに生成りの布を 床までたらりと下げるのが似合うかなぁ。

大容量の収納が3か所も。 手前と奥と真ん中に。 扉の奥になんでも片づけられるから 部屋はお気に入りのソファや 大きなベッドなんかを主役に すっきりと仕上げられそう。

…と、洋室をメインに紹介してきましたが わたくし実は このお部屋の主役はダイニングキッチンだと 思っているんです。

見てください、 この大きなテーブルと一体になった キッチンを。 もう楽しいでしょ、 作業台で生地からピザとか作るでしょ、 大量の餃子も作るでしょ、 おつまみ作りと同時進行で 昼からお酒を飲むでしょう。

窓際に配置されているから 朝ごはんをここで食べるのも 気持ちがいいだろうなぁ。

そして両サイドのシェルフが また素敵でして。

お皿選びにはとことんこだわって 美しく見えるように飾りたい。 衣替えするみたいに 季節ごとに配置を変えたりして。

コンロはコンパクトだけど その分ホットプレートとか 便利な調理家電を充実させましょう。 だってあんなに棚があるんだから 収納場所には困らないはず。

間仕切りを開けるのと

閉めるのとでは お部屋の印象がガラリと変わる。 同居人が寝た後に帰宅して ちょいとお夜食…なんて時も 助かるんだろうな。

洗面と浴室は玄関近くに きゅっとまとまっています。 シンプルな洗面台、 さりげないグースネックがかわいらしい。

お風呂には窓があるし ここからバルコニーに出られるというのも なんだかワクワクする。

玄関からお部屋までは 自由度の高いシームレスなフロア。 どこで仕切る？どう仕切る？

暮らす人次第で スタイルを確立していく楽しみがあります。

市街地からは少し離れたこちらの団地ですが 通勤時はバスが5分に1本ペースで出ているそう。 オフィスワークにも安心です。 そしてなんとすぐ裏手には 六甲ケーブルの駅が。 え…もう六甲山の山頂が 庭じゃないの…！ 六甲山上には シェアオフィスもあるんですって。

散歩で登山、山頂で朝ごはん。 在宅ワークも快適だけど たまには気分を変えて山でお仕事。

うーん、やりたいことが いくらでも思いつく。 団地の一室から 暮らしの夢は際限なく広がっていくのです。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk