秘密基地のようなこのお部屋、
実はかなり計算されています。

東京の下町情緒ただよう人形町、
浜町緑道からすぐ近くのエリア。
白を基調とした外観からも丁寧に
管理されていることがわかります。

ウッディーな庇とドアハンドルの深い色が、
白いグラデーションの中でアクセントに
なっていますね。

共用部も白をベースにしつつ、
深いグリーンがアクセントに。
ポストの部屋番号も床の色とおそろい。

室内は潔くワンルームです。

玄関を入ると両脇にキッチンとバスルーム。
キッチンや洗濯機、冷蔵庫といった
生活感があるものは間仕切りで
隠してしまえるのがありがたい。
床に彫り込まれたストッパーも
動物の足跡みたいでかわいいですね。
そしてバスルームはスケスケ。
（写真は前回募集の似たタイプの
お部屋のものです）

水回りも白一色。
小さなタイルもこれまたかわいい。
ではいよいよ室内へ。

モルタルの床に単管パイプで組み上げられた
ロフトが鎮座しています。
壁や天井は外観と同じく白で
お色直しされています。

電気やガスなどの配管まで
白く塗装されているので、
そのコントラストでよりロフトの
パイプの存在感が際立ちますね。
無骨なんですが、どこか上品なたたずまい。

ロフトの下にはハンガーパイプも
見えますね。
収納として使うのはもちろん、
ソファなどを置いても落ち着ける良い空間に
なりそうで悩みどころ。

白で統一された居室ですが、
階段の踏み板やロフトの床は木製。
お気づきですか、共用玄関のドアハンドルや
共用階段の手すりとリンクしていることを。

こういう小さな発見があると
うれしくなるんです。

建物全体をすみずみまで観察して、
注意深く設計をしなければ成り立たない、
緻密なデザインが形になった
リノベーションだと感じました。