ああ、いいな。
磨りガラス越しにじんわり差し込む光に

浮かび上がる淡いタイルの色、質感。

窓脇や建具の古い木の色も
なんとも言えない柔らかみがある。

古さゆえに、頭をよぎる
ネガティブなあれこれより
憧れのような思いが勝る。

昔ながらのつくりが
ほぼそのまま残された

町家の一軒家は、

ひっそりと静かで

陰影が際立ちながらも
どよんとなる暗さではない。

ふんだんに光が入り、

静謐な気配が満ち
静かな品をたたえている。

昔ながらの型板ガラス、格子には

色気すら感じ

ある時刻の光の入り具合など
絵画的でもある。

思わず静物画でも描きたくなるような。

頼もしい梁は、じっと静かに
次の住人を待っているかのよう。

自然素材で造られた家ゆえに
修復が必要だったり
手を加えなければならない所は多々あれど

やはり温かみがあり

元々の姿が美しく
のびやかさもあり

是非ともオリジナルを活かした
素敵な空間にしたいところ。

アンティークな器や古民具、
現代アートなんかも

この陰影によって
より美しさが引き立てられるのでは。

一階は三間と水回り、
二階は二間にベランダ。

仕切りを取っ払って
ばーんと風通しの良い空間に。

裏庭に面した廊下から続く
洗面所と風呂トイレ。

通りに面した二階部屋には
燦々と陽が降り注ぎ
昼間はポカポカ。

ベランダも広々として
のどかな空気がなんとも良い。

のんびりした街並みだけれど
最寄りの伏見稲荷駅からは
徒歩4分という利便性。
買い物にも困らない上に
学校や保育園、病院も近く
道を挟んで目の前は
警察学校という安心感のある立地。

家族で暮らすにもゆとりの広さ。

何よりも古き良き雰囲気が残された
京町家を受け継ぐという価値。
地を残しつつ
まっさらでもある空間を
自分色に染め上げていく楽しみ。

そういうことを喜び愉しめる人に
是非受け継いでもらったら
この家の輝きが
また息を吹き返すんだろうな、
とワクワクするのです。