こっくりとした飴色の木板の壁に、 繊細な技術がきらりと光る 寄木張り（よせぎばり）の床。 どこを切り出しても愛らしい レトロアパートメントのお部屋です。

寄木張りの床、何度見ても 「張っている途中でよく頭が ゴチャゴチャにならないなぁ」と 感動してしまいます。 私なら頭がこんがらがるだろうから。

年月と共に深みを増した 木の色合いがたまらないですね。 お部屋に流れている空気も、 どこかしっとりと穏やかに感じます。

どんな家具を置きましょう？ このレトロ感に馴染むように、 アンティークショップや古道具店で 掘り出し物を探し歩くのもいいなぁ。

そろそろどうぞ、間取り図です。 今までご覧いただいたのは 玄関入ってすぐの8帖の洋室。 お次はそうですね、 11帖のLDKを見てみましょうか。

あら、スーッと伸びやかです！ 目線の先に窓があるおかげで、 実際よりゆったりに感じるのかな。

お部屋全体が落ち着いた トーンで統一されているから、 気持ちも自然とほぐれていく。 梅シロップやレモンの蜂蜜漬けを 休日に作りたくなる、そんな雰囲気。

レトロさは残しつつ、ところどころ リフォームされているので 清潔感はしっかりあるのがうれしい。 キッチンは新しいものに交換済みです。

６帖と4.5帖の和室は 空間を分けてもいいし、 すべてをつなげてドーンと 広いお部屋としても使えます！

おぉ、解放感がすごい！ 畳の上をごろりんごろりんと 転がりながら移動したくなる。

生活スタイルに合わせて お部屋の区切りを変えられるから、 お子さまのいるご家庭にも ぴったりかもしれないですね。 幼い時期はどこにいても見えるように、 成長したらプライベートを確保して。

ちなみに引き戸を全開にして 洋室と和室もつなげることもできるので やる気があれば“だるまさんがころんだ”も できちゃいそうです、もしよろしければ…。

さて、お次は水回りです。 シュッとした洗面台の隣には 室内洗濯機置き場がありますよ。

物干し竿が３本もかけられる バルコニーがありますので、 洗濯物の干し場所には困らないかな。

クリーム色の大きめタイルが かわいらしいトイレに、

余計なものをスパッと削ぎ落とした シンプルイズベストなバスルーム。 「座ったらこのあたりかな？」と 考えながら付けてくれたのでしょう、 ナイスな位置に鏡があります。

玄関はコンパクトながら、 上に物が置ける靴箱があって ありがたやありがたや〜ですし…

こちら！貝殻モチーフの照明、 かわいすぎやしませんか。 ぽやりとした強すぎない光に うっとり見惚れてしまいます。

渋い色合いのタイルで、 外観もレトロをまとって。 青空に溶け出しそうな ブルーの屋根もいい感じです。

近隣には大型スーパーや 商店街もあるそうで、 生活面の不便はなさそうですよ。 肩肘張らずに過ごせそうな、 味のあるレトロアパートメント。 スーパーで買ったネギやら大根やらを バッグからニョキッと生やして、 のんびりお部屋に帰ってきたいな。

文・くまのなな 東京都在住のフリーライター。1991年生まれ。漫画と水遊びとおもちが好きです。主にツイッターにいます。 @kmn_nana