古民家リノベって大好きです。 古民家のエッセンスがどこに残っているかな？ どこが生まれ変わっているかな？と いつもワクワクします。

今回のお家は2階建ての 大きなお家です。 右側へと伸びる間取りもさることながら ウッドデッキに畑付きと 期待値が上がる要素も 盛りだくさん。

玄関から早速、 ぎゅっと心を掴まれる佇まい。 使い込まれた床の風合いにうっとり。 和室との境は 抜け感のある格子です。 玄関に対して斜めに配置されているのも インパクトがあります。

二間続きの和室は 心が洗われるような美しさ。 格子や襖、畳が織りなす直線美の中、 欄間にある梁が描く曲線が際立ちます。

畳は目に沿って乾拭きか 強く絞った雑巾で水拭きした後 もう一度乾拭き。 格子の隙間も丁寧に埃を落として。

正しいお手入れで綺麗に保つことも 日々の新たな楽しみに。

広縁には光がたっぷり差し込みます。 窓を開けて腰かけてコーヒーを飲んだり 洗濯物を畳んだり。 そんな日常も広縁で行えば 特別な時間になる予感。

リビングは和室と一変、 モダンな雰囲気です。 だけれども、上を見上げると 勾配天井に立派な梁がかかっていたり 長年このお家を支えてきた柱が そのまま残されていたりと さりげなく古民家の空気感が漂います。

このお部屋の主役とも言えるのが 大きなコの字型のキッチン。 ゆったりと確保された作業スペースに ダイニングにもなるカウンター。 光が差し込む出窓と 壁とは異なるタイルがあしらわれた スパイスラック。

あぁ、ここに立って ぷらりと垂れる電球越しに 日がな1日窓の外を眺めて過ごしたって 満たされた気持ちになるのではないかな。

おっと、リビングの主役が もう1人いらっしゃいました。 それがこちら。 シンボルツリーを 遮ることなく眺められるよう ウッドデッキへ繋がるドアは別に設けて 開口部を贅沢にFIX窓にしています。

その一角はサンルームのようにせり出して ただただ、窓の外を眺められる空間。 小さなテーブルセットを置いたり 1人時間の特等席として ロッキングチェアなんか置くのも いいかもしれない。

外に出ると、実は木は2本。 その奥には畑用地があります。

家族で好きなものを選んで植えて お世話をするのに丁度いいサイズ感。

それにしても 外観もよいですね…。 黒い外壁にFIX窓がよく映えます。 2階の対角線上にも 大きな窓がある！ どんなお部屋なのかなぁ。

正面から見るとまた一味違う雰囲気。 立派な木や庭石に囲まれて 中央にこの家の顔である 玄関が配置されています。

ぽってり丸いライトに導かれて 玄関扉を開ければ レトロな床材が 美しい和室が モダンなキッチンが待っている。

この素晴らしい古民家を引き継ぎ 古いものを愛でて 新しいものを育てて 歴史を繋いでいくのは きっと幸せなことでしょうね。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk