僕たち家族は、歴史家が暮らした邸宅で自分の世界に没頭する。
この物件は現在は募集終了している可能性が高いです。過去物件のアーカイブとしてお楽しみ下さい。
僕たちは CMに出てくるような家族ではない。 公園でピクニックをするより 家で食べる方が好きだし 旅行に行くより バラバラで本を読む方が好きだ。 そんな僕たちが暮らしているのは 金閣寺が徒歩圏内の京町家。
建築家で歴史学者の
ブノワ・ジャケ(Benoit JACQUET)氏が
リノベーションを手掛けた物件と聞いて
歴史マニアの妻が飛びついたのだ。
収納は扉ではなく
カーテンで目隠し。
ゆらっとなびく柔らかさが
空間に広がりをもたらしてくれている。
一目見た瞬間から
好きだなぁと思ったんだ。
仕切りを最小限にした
ひとつづきの温かい空間。
それぞれの世界に浸りながら 時々思い出したように会話をする。 一見変わった光景だろうが これが僕たちの理想の形だ。 リビングから見える庭には ウッドデッキも付いている。 朝には熱いコーヒーを ウッドデッキで飲むのが日課だ。 どこからか舞い降りてくる花びらで春を感じ ジリ、と照らす陽で夏を感じる。 そういえば最近 朝の天気予報を見なくなった気がする。 隣にあるのは続き間にできる和室だ。 妻たっての希望で 布団で川の字で寝るのが我が家のスタイル。 そして僕たち家族が そろって気に入っているのが この畳間の屋根裏スペースだ。
棚に並べた古書を寝転んで読んだり 天窓を開けて夜空の星を眺めたり。 おこもり感にワクワクするのは 息子だけでなく僕たちも同じだ。
横並びでそれぞれの世界に没頭する姿も テレビの音ではなく ヤカンや鳥の声が聞こえるリビングも ベッドではなく布団で寝ている姿も きっと一般的に思い描く 家族の姿とは違うだろう。
ちょっと変わった僕たちの形を 優しく受け止めてくれる。 そんな京町家が、僕たちの暮らす家だ。
文・よしだゆき 街散策とタイルをこよなく愛するフリーライター。元住宅情報誌編集者。築35年の中古マンションをフルリノベして暮らす2児の母。
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