夏がお似合いなアパートだな、 と思いました。

つっかけサンダルが置かれた玄関、 扇風機が回るお部屋。 そして、お庭と蚊取り線香。 あぁ、夏が待ち遠しい！

さまざまな人の夢が行き交う街・下北沢。 劇場やライブハウス、隠れ家カフェや古着屋 個性豊かな店が並びいつも若者で賑わう街。

そんな街に佇むレトロなアパート。

モシャモシャと緑が茂るアプローチ。 夏にはセミの鳴き声が響くのでしょう。

ドアのチェーンも懐かしい感じ。 1階って好みが分かれるけれど 地に足がついてる感じ、好きだなぁ。

「おかえり」って言いながら 汗を拭くお母さんがいそうな玄関。 木の下駄箱にほっこりします。

9帖のリビングに7.5帖の洋室。 ゆったり広々とした作りのお部屋です。

ツヤっと光るフローリングに大きな窓。 ガラリと開けたら風がふんわり通りそう。 どんな好みにも合わせられそうな シンプルな作りです。

壁の手前にソファを置いてリビングとして 向こう側はダイニングテーブルを置いて 食事スペースとして 空間を使い分けるのもいいですね。

ガラス扉の食器棚、 本や置物を並べたマス目棚、 そんなレトロな家具が お似合いだと思うんです。

キッチンは広々、窓付き。 給湯設備は時代を感じるけれど それもまたかわいいな。

お鍋でカレーを作りましょ。 野菜は大きめに、ルーは辛口を。 スパイシーな香りがしてきたら 窓を開けて、ふぅっとひと息。

お皿に盛り付けたらこちらの縁側にどうぞ。

モジャモジャ緑の茂ったお庭には 風鈴や蚊取り線香、 そんなアイテムがお似合いです。

つっかけサンダルを履いて 蚊取り線香に火をつけて から～いカレーを食べる。 じんわり汗がにじみ出て 氷入りの麦茶をごくんと飲み干す。

ベッドルームには大きな窓が2つと 高い位置に小窓もあるから 明るく気持ちがよさそう。 お庭に面した窓もあるから 朝起きて緑を見られるっていいですね。

このスペースはどう使おうかな。 本をズラリと並べてもいいし 窓辺に腰かけて読書コーナーにしてもいい。 眠るだけでなく ゆったりと過ごすスペースがある。 そんな余裕のある空間が素敵です。

もちろん、収納もたっぷりと。 昔ながらの押し入れだけど くすみカラーの木枠がオシャレだな。

お風呂はどっぷり浸かれる大きめサイズ！ 汗かいた体に熱いお湯がじんわり染みる。

独立洗面台の後ろには収納があって タオルや洗剤、入浴剤のストックを しまっておけますよ。

縁側に腰かけ、 蚊取り線香の香りで夏を感じる。 そんなゆったりとした夏の時間を 下北沢の一角で過ごせるなんて。 あぁ、夏が来るのが 楽しみになってきましたよ。

文・よしだゆき 街散策とタイルをこよなく愛するフリーライター。元住宅情報誌編集者。築35年の中古マンションをフルリノベして暮らす2児の母。