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海が見える熱海のマンションで、僕と彼女とわんこの暮らし。

「海が見えるマンションでさ、 犬でも飼いながら暮らそうよ」

彼女が言った言葉に 「それもいいね」と返しつつ、 まさか現実になるなんて そのときの僕は ちっとも信じていなかった。

彼女が見つけた熱海のマンションは 海あり、山あり、ペットOK。 あれよあれよと進む話に どうしていいやら迷ったけれど、 「今の生活に未練ある?」と からりと笑う彼女に思わず 「ないね!」と笑い返した。
坂道の途中に建つ3階建ての マンション「ヴィラ西山 」。 僕らの部屋は2階にある。
オレンジのタイルがかわいい エントランスはいつも明るくて、 ここに帰ってくるたびに どこか気持ちがホッとする。
同じ階にはペットサロン、 屋上にはドッグラン。 わんこと暮らすには なんともありがたい環境だ。 ちなみに動物病院も徒歩圏内。
「洋室がいいなぁ」と彼女。 どちらでもよかった僕は 6帖の洋室を彼女にゆずり、 押し入れつきの和室をゲットした。 和室も6帖だけど、 収納スペースが別にあるぶん ゆったり使えている気がする。
「僕が部屋に戻るたびに 君の部屋を通るけどいいの?」 そう彼女に聞いたけど、 「友達だし気にならない」と いつもの笑顔で言ってくれた。 そうか、なら、まぁいいか。
食事の時間はバラバラだから、 いつもはお互い自分の部屋で食べる。 たまにタイミングが合えば 彼女の部屋で一緒に食べたり、
気分を変えて僕の部屋で食べたり。 和室でふたりで食事するたび、 「こたつがあったらいいよねぇ」と 独り言みたいに彼女はつぶやく。 僕に用意してほしいんだなと 気づいているけど、冬本番まで 「買ってあげよう」とは言わないのだ。
僕たちがここの暮らしに慣れてから 我が家に新しく加わった まだ小さな小さなわんこは、 しっぽをふりふりしながら 僕と彼女の部屋を行ったり来たり。 君の部屋はこの家全体だから、 まぁ好きに動いてくださいな。
どちらかがキッチンで 作業をしているときだけは、 足元をふんふんふんと 歩き回られると危ないので もう片方が遊び相手をするルール。
他の建具とおそろいの色の カップボードは彼女のお気に入り。 木製の雰囲気に似合うデザインの 皿やマグカップがずらりと並ぶ。
水回りはコンパクト。 このくらいのサイズ感が 掃除が苦手な僕らにはありがたい。
汚れをたくさんためると きれいにするのが面倒なので、 お互い使うたびにササッと 拭いたり磨いたりするのが いつのまにか当たり前になった。
お風呂もトイレも、小窓から 光が差し込むのがうれしい。 まぶしくない適度な光が 親しみを感じられて好きだ。
海が見たくなったら、 バルコニーから外に出て わんこと一緒に眺めたりする。 たまに彼女も混ざって、 海と空のグラデーションを ふたりといっぴきで堪能する。
僕と彼女とわんこの お散歩コースはいつも気まぐれ。 近所にある神社のご神木を 清々しい気持ちで見上げたり、
波の音を聞きながら 砂浜をサクサク歩くこともある。

彼女の提案から始まった、 僕と彼女とわんこの暮らし。 あのとき流されてよかったと 今では本気で思っているよ。 どうぞよろしく、これからも。 わんこもよろしく、末永く。

文・くまのなな 東京都在住のフリーライター。1991年生まれ。漫画と水遊びとおもちが好きです。主にツイッターにいます。 @kmn_nana

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