なんとなく探していたものが 不意に見つかった時みたいに 嬉しい気持ちになりました。

京都西陣に並ぶ二棟の建物。 一方を織物の仕事場として、 もう一方を居住用として 生活されていたという歴史つき。

その暮らし方を継承して、 職住隣接のスタイルは いかがでしょう。

左の間取りが住居用の東棟。 右側が仕事用の西棟です。

真ん中に中庭があり、 住居棟のキッチンの先と 仕事用の西棟の入口が 向かい合っているような形ですね。

京都特有の間口の狭く、 奥に長い町割りを生かしながら、 とても綺麗に再生されていますよ。

玄関はこちら。 もう、好き。

住居用の東棟は 1985年築の木造住宅の リノベーションです。 いわゆる古民家リノベっぽい 少し古いものが残っている、 という感じではないのですが、

こんな風に抜かりのない、 綺麗なリノベーションも とても良いなと思いました。

モダンな雰囲気で 軽やかに暮らせそうな感じ。 リビングからフラットに キッチンにつながっていて、

キッチンにもうっとり。 マットな素材感が良いな。 奥には掃き出し窓が見えます。 この先が仕事場とつながる中庭。

キッチン部分はタイル仕上げで。 北側から射す柔らかい光との 相性がとても良いですよね。

ワークトップも美しいこと。 季節の草花をそっと飾るような、 そんな余裕の感じられる。 洗練されたデザイン統一感が 部屋全体から感じられます。

三日月形の洗面器がかわいい、 ナチュラルな洗面スペース。

キッチンの裏手の 引き戸を開けると、 ぽっと現れます。

お風呂もすっきり綺麗に。 窓があるのも良いですよね。 明るいうちから 湯船に浸かりたくなっちゃう。

わあ、トイレも綺麗です。 最新型っぽいと、 住みはじめた頃って ワクワクしませんか？

玄関から伸びる 直線階段を登ると、 お二階ですよ。

ぱっと正面に広がる窓が 潔くて、かっこいい。

ゆったり12帖の洋室には 収納もたっぷりです。

そして、 木造住宅ならではの 面影を感じるのは この梁ですよね。

よく見ると建設当時に書かれた、 「ろ四」とか「に三」とか、 文字が残っているのもかわいい。

梁以外にはクロスが 貼られていて、 モダンな印象が 保たれているのにも 感心してしまいます。

収納の上にはロフトもありますよ。 古材をそばに感じられる距離で 秘密のおこもりスペースなんてのも 良いかもしれません。

ロフトから見下ろして。 こちらのお部屋は12帖もあるので、 どんな用途にしようか迷っちゃう。

仕事は隣の西棟でできるし、 セカンドリビング的な使い方は いかがでしょう？

一階の方は賑やかな リビングダイニングで こちらの方はテレビも置かずに 静かに寛げる場所として。

反対側を見ると上部にガラスが はめ込まれていまして、 あちらの部屋側からの 光を感じられるという。 細長い形状を生かした 工夫に感心してしまいます。

お二階のもう一つの部屋は 和室でした。 フチのない琉球畳が めちゃくちゃ家全体の 印象とマッチしてる。

和室側から見ると、 先ほどの窓からじんわりと 光が漏れてくるのですね。

四畳半のお部屋は 寝室にいかがでしょう。 和とモダンのバランスの良い こちらのお部屋だと、 低めのベッドとか似合いそうです。

続いて西棟の方へ…

キッチンからのガラス戸の 先には仕事場担当の西棟。 木製建具がとても良い味わい。

西棟は織り機が活躍していた頃の 面影を残しながらシンプルに 仕上げられているようで、 DIYも可能とのことです。

かつては織り機が かしゃん、かしゃんと 音を響かせていたのだろうな…

仕事をする上では、 どこかしら手を入れる 必要はありそうですが、 天井高もありますし、 作業場としてはかなり使えそう。

二階には床が張られていました。 鉄骨と木造のハイブリットされた 雰囲気もめちゃくちゃ良いです。

ところどころ鉄骨が 垣間見えるので、 "こうば"っぽさがある。 リノベされた住宅との ギャップも楽しめそう。

あと、 家の中に仕事場があるのではなくて 一旦外に出て、 お向かいに通うという 距離感もとても惹かれるなあ。

そして 仕事場も含めたお家賃と考えると、 なかなかお値打ちなのでは…。

気になられた方は、是非お早めに 掲載元の方にお問い合わせくださいね。

文・つづきもとふみ 街を歩きながら生活を想像するのが好きです。建築設計事務所と観葉植物屋を営んでいます。@Motois1　mid-ry