アプローチからして ただ物ではないたたずまいを 十二分に感じますが

この奥にはさらに 日本の文化と伝統を 心ゆくまで堪能できる 美しいお屋敷があるのです。

丁寧に整えられた植木に しっとりと続く石畳は なんとも風情があります。 敷地面積は驚きの約580坪。 広いお庭の向こうに やっと建物が見えてきました。

軒が深く上品な玄関は 大きな縦格子戸のおかげで 明るくてさわやかな印象。 「ザ・和」の玄関なのに、 西洋風の長椅子が意外にもマッチしていて とてもとても素敵です。

お庭が見える 長い廊下をぬけて、 いざ、お部屋へ。

これは…御簾…？！

神社や国語便覧の平安貴族の項で お見かけしたことはあったのですが、 個人宅で見たのは、 私はこれが初めてで、 ちょっとテンションが 上がってしまいます…。

よく見ると、 小鳥が楽しげに遊ぶ欄間も 和やかで優雅な意匠。

写真撮影が夏だったのでしょうか、 襖の代わりに 簾をはめこんだ 簾戸が使われています。 強い光をさえぎり ゆるやかに風をとおし、 見た目にも涼しげな簾戸は 日本の伝統建具です。

こちらも広くて 凛としたお部屋。 奥に囲炉裏もありますね。 雪見障子でお庭も楽しめて、 心安らぐ和の空間。

お部屋数は 5DK+3S(納戸)ということで、 金屏風があるお部屋や、

洋室もあります！ わあ、クラシカルで とてもエレガント…。 玄関もそうでしたが、 どことなく大正ロマンを感じる、 とてもおくゆかしいお部屋。

きゃあああ、 なんですか！この窓は！！ こちらも、大正ロマンが香る アール・デコ風のステンドグラス… 私の好みすぎて愛おしくって、 もう、メロメロのメロですよ！

でも、驚くところは まだまだあるんです。 なんとこちら、 ライティングレールが備え付けられてあり、 掛け軸や屏風などの 芸術品を展示できる ギャラリースペースもあります！

そして、芸術品を大事に保管できる 蔵さえもあるなんて…。

おうち自体も ハッとするほど美しいのに、

さらに、 美しいものを愛でながら住めるだなんて なんて絢爛で雅な暮らしなんでしょう。

大阪は泉大津市の 松ノ浜駅から歩いてすぐのところにあり、 関西国際空港から30分ほどの立地。

こちらで、 海外のお客様向けの ギャラリー兼ゲストハウスをされたら、 興趣があっていいと思うのですが、 国内の美術商関連の皆様、 ぜひ、いかがでしょうか？！

そして、そうなったあかつきには、 できれば一般観覧も、 1年に2、3回くらい 催してほしいです！！

文・葱山紫蘇子 劇団維新派→色々→介護業を経験。漫画と建物と書き出し小説が好きな4人の子を持つ大阪のシングルマザー。 @sisokoex