青空によく映える 迫力のあるカーブ屋根。 家だと知らなければ、 「美術館かな？」と きっと勘違いしてしまう。

中に入れば、おぉ、 びっくりですこの非日常感…！ こちらの物件のコンセプトは 「Dwell in a cave（洞窟に暮らす）」。 なるほど、くるんとした曲線や デコボコの壁のおかげで、 本当に洞窟に迷い込んだみたいだ。

物件は2階建て。 駐車場あり、テラスあり、 シューズクロークあり、 納戸も書斎も子供室もあり！ 専有面積が269.18㎡ありますからね、 「せまい」「きゅうくつ」なんて カケラもないほどのゆったりさです。

玄関がもう、もはや 「玄関」と呼んでいいのか わからないほどの広さです。 寝袋さえ貸していただければ 私ここで寝泊まりできます。

書斎はクリエイティブな アイデアがぽんぽんと 生まれてきそうな空間です。 天井からじんわり漏れ出る オレンジ色の光が、 本当に洞窟の切れ目から 差し込む太陽の光のよう。

2階に上がる階段は、 光の魔法がかけられて どこか幻想的な雰囲気です。 しっとり落ちる影が美しい。

いいな、この開放感！ たくさんの窓のおかげで 明るさに満ちた2階のリビング。 キッチンの向こう側からも、 ゆるんとした天井に沿って 光がスーッと流れてきますよ。

テラスもなんて気持ちよさそう…！ 大きなソファに背中をあずけて、 おしゃれなサンドイッチを 紅茶とともにいただきたい。 ローストビーフとかが たくさん挟まっているやつ。

夜になればグッと大人の雰囲気に。 間接照明がいい仕事をしています。 いつの間にかリゾートホテルに 泊まりに来てしまったのかも？ そう考えてしまうほど、 私の日常とはかけ離れた 優美な雰囲気であふれています。

だって、遠くにある山々や 夜が近づくにつれ灯る光を こんなにすてきなテラスから見たら、 「世界を手に入れた…」と つい思ってしまうのでは！？ シャンパングラスを夜空に掲げて 「私の美しい世界に乾杯」と言いたいよ、 言ってもいいくらいのテラスでしょう。

洗面脱衣室も無駄がなく美しい。 バスタブや洗面ボウルの カクカクの直線のおかげで、 全体的にスッキリとした印象に。

ここで建設中だった頃のお写真を。 造船の技術を建築に転用しているそうで、 どうです、この迫力…！ なめらかな曲線がすでに 物件全体をくるんでいますからね、 ビシリと締めるところは締めるのです。

こだわりの詰まった物件ですので、 お値段もそれなりのものです。 どんな方が暮らすのでしょう、 ホームパーティーとかするのかな。 リビングも広くて、テラスも お酒片手に語り合うには ピッタリの空間ですものね。 いいな、一度だけ、一度だけでいいから、 参加してみたいなぁと思ってしまいました。

文・くまのなな 東京都在住のフリーライター。1991年生まれ。漫画と水遊びとおもちが好きです。主にツイッターにいます。 @kmn_nana