RC造の戸建てというだけで かっこいい予感がするのですが むき出しのコンクリートや 控えめに差し込む光は まるでアートギャラリーの中の様で ここで、暮らすことができるなんて…と 浮かび上がるような気分になるのです。

ここは石川県金沢市。 地名を聞くと 21世紀美術館が思い浮かびます。 このお家自体は 1980年、20世紀生まれ。 リノベーションにより 新しく命が吹き込まれています。

駐車スペースもバルコニーも 贅沢なほどゆったりと広いなぁ。

正方形を いくつも組み合わせたような 5DKという間取りです。

玄関土間から廊下まで ひと続きのタイルに コンクリートの壁。 早速、ただものじゃない雰囲気…。

欄間と袖のガラスからは レトロ感が漂い じんわりと懐かしさを覚えます。

室内へ進むと 大容量の収納スペースが。

家中のものをすっぽりと 収めてくれそう。 丸見えでもサマになるように 揃いのボックスを整然と並べたい。

お家の中央、ダイニングスペース。 部屋そのものや 開口部がくっきりと四角いので こんな風に角の取れた家具が いいアクセントになりそう。

わぁ…キッチン、素敵です！ シックなタイルとステンレスのキッチン、 ここで1日中過ごせそうなくらい。 例えば年越しそばは自分で打ってみたり 漢方食材を集めて参鶏湯を煮込んでみたり 思い切ったお料理に 挑戦したくなるキッチンです。

1階の奥には 壁面いっぱいに棚が設えられた リビングスペース。 身体が沈むようなソファが欲しいな。 キリムのラグにたくさんのクッション、 ローテーブルというのも似合いそう。 棚には、お気に入りの小物たちを置いて 癒しの時間を過ごせる気がします。

玄関横の階段から 2階へ上がると

まさにギャラリーのような ホールのお出ましです。 どう使おうか胸が弾む。 大きなアートやお気に入りの画集を並べて そこにセブンチェアとか とびっきり座り心地のいい椅子で 特等席を作ったら最高だろうなぁ。

なんと2階にもキッチンがありました。 こちらは白いタイルで明るい雰囲気。 2世帯で住む方にもいいですし 例えば1階は完全にプライベート、 2階はおもてなしスペースにして お客様にもオープンに使ってもらうとか 楽しそうではないですか。

2面採光で明るい洋室がもう1つ。

ここにもずらりと並ぶ棚。 書庫みたいにしてもいいなぁ。 棚が豊富なお家なので 見せる収納が得意な方にも コレクター気質の方にも ぴったりだと思うんです。

水回りにも惚れ惚れ…。 スタイリッシュで 観葉植物が似合いそうな脱衣所に

お風呂はスケスケ。 余計なものが全部削ぎ落されたデザインが このお家によく馴染んでいます。

もう1つ独立したトイレがあるのも 気が利いていてうれしい。 サブ的なトイレかな…と思いきや しっかり素敵でいらっしゃる。

お家の中のどこに足を踏み入れても アートギャラリーのような しっとりと静かで 落ち着く空気が漂っていて。 個性の強い絵やファブリックも すんなりと溶け込めそう。

アートギャラリーで暮らす、なんて夢だけど こんなお家だったら 夢よりも楽しく暮らせるかも。 もしも住むなら何を飾ろうかな…なんて 妄想がひたすらに先を行く リノベ戸建てなのでした。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。