ダイニングキッチンは10帖と、 リビングを兼ねても十分な広さ。 ナチュラルな内装に明るい陽射し、 うたた寝したくなる気持ちよさです。 明るい色のファブリックで 居心地よく彩っていきたいな。 すみっこには洗濯機置き場。 目立つ場所ではありますが ベランダがすぐ横なので 実はベストポジションかも。

そして、ダイニングから見えた 四角い開口部の向こう側。 ここがリビングスペースです。

雰囲気が一転、まさかの人工芝生仕立てに ワクワクが高まります…！ インテリアはアウトドア仕様でしょ、 リクライニングチェアにするか ハンモックチェアにするか迷うなぁ。 なんなら照明も 多少の不便さは承知で ランタンにしちゃおうか…。 白い壁をスクリーンに 四六時中サッカーやらアメフトやらの 試合を流したりなんかして。 友達がわらわら集まってきちゃいそう。 ビールは持参でお願いします。

観音開きの扉の向こうには 和室が広がります。 琉球畳にコバルトブルーの壁。 再び、ガラリと変わる世界観。 コンクリートの天井やむき出しの配線といった インダストリアルな要素と 畳の組み合わせが 意外なほどしっくりと馴染みます。

なるほど、こんなふうに 縦に伸びた1LDK。

柔らかい雰囲気の中で キッチンのステンレスが シャープなアクセント。 メリハリのきいた内装に センスのよさを感じます。

水回りだっておもしろい。 ブロックづかいが個性的な洗面台は 鏡の木枠に歯ブラシたちを 飾るように並べたいな。

トイレの中には 洗面所とお揃いの 黒く塗装された配管。 普通だったら 目立たないでいてほしい配管も このカラーリングによって 必要不可欠なアクセントに。

タイル貼りのお風呂には 昔ながらの空気感が残っていて 心も身体も じんわりあったかくなると思うのです。

全体的に収納は少ないけれど シンプルな形状と広々したスペースを 自由に使えるのがうれしい。

くるくると表情を変えるお部屋たちへは もちろん廊下からもアクセスできますが このくり抜かれた壁が どうしようもなく童心をくすぐってきて くぐり抜けたくなってしまいます。 壁の向こうへ行くだけで 異世界へトリップするような 気分だって味わえる。

場所は名古屋のUR尾上団地。 1300戸強の大きな団地です。 近くに黒川や名城公園など お散歩スポットが数多くあるのも魅力。

そんな大きな団地の中にある、 遊び心あふれる1室。 ここで始める団地ライフ、 いかがでしょうか。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。