綺麗だけど ピカピカすぎるんじゃなくて 落ち着くんだけど 古い、というわけでもなくて 個性的だけど 尖っているのとも違っている。 こんなお部屋を求めてました。

31㎡というコンパクトな空間に きゅっと詰まった 和室、洋室、水回り。 無駄のない間取りに 凝った内装が 本当に、お見事なのです。

壁と縦格子、 それに無垢のフローリング。 それぞれの木が 少しずつ違う表情を見せてくれて じんわりと癒されます。

縦格子の向こうは 洗濯機置き場。 うーん、ここに置くならば クールなフォルムの ドラム式がいいよなぁ。 少し奮発して 空間にスッと馴染んでくれそうな シルバーとかのやつを選びたい。

木の壁は 壁じゃなくって扉でした。

よーーーく見ると… って思ったんですけど よーーーく見ても 分からないくらいの隠し扉っぷり。

扉の向こうに隠されていたのは サニタリースペース。 陶器のお皿みたいな 洗面ボウルが 粋なポイントになっています。

更に奥に佇んでいるのは シャワールームです。

スペースはなかなか広いけど 浴槽はなく 大きなシャワーヘッドのみってところが 潔くってまたよい。 ちなみに、物件から徒歩2分の距離に 銭湯があるそうで。 お風呂欲が高まったら そちらで満たすのがよさそうです。

玄関入ってすぐのキッチンも 非常にスタイリッシュ。 こんなにおしゃれなコンロなら お料理の後のお掃除まで スムーズにこなせる予感。

キッチン本体や壁にあしらわれた 落ち着いたグレーと

木目のレトロな吊り戸が とっても好相性。

キッチンの奥の洋室がこちらです。 コンパクトで落ち着く空気感。 デスクや本棚を置いて おこもりワークスペースに ちょうどよさそう。

和室はしっかり6畳です。 個人的にはこちらを寝室にして 和室×北欧家具とか 合うんじゃないかなぁと想像して きゅんきゅんしております。

大きめのローベッドに ヨハネス・アンダーセンの キャビネットとか 板張りの天井にも似合いそう。 和紙の間接照明を置いて シンプルに和モダンっていうのも やっぱりいいよなぁ…。 あぁ、にやけてしまう。

コンクリ天井に むき出しの配線とか

トグルスイッチとかで インダストリアルに仕上げられたベースに

珪藻土仕上げの壁や

（しかも、和室と洋室で 塗り方が変えられている！）

木の縦格子といった ほっこりと優しいディテールが 散りばめられていて

そこに表情の異なる 2部屋と来たら インテリアの妄想も 膨らむというものです。

とことんシンプルな外観からは 想像もつかないぐらい バリエーション豊かな 素材たちが仕込まれた 魅惑のお部屋。 全部が絶妙なんだよなぁ…と 何度も眺めては ため息をついてしまうのです。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。