初めてこの部屋と出会った時 レモンタルトみたいなかわいい色が 頭から離れなくて 「なんだか初恋みたいだな」 なんて思ったんだ。

ヨーロピアンな白い外観。 小さいけれど存在感がある 私のおうち。

トントンって階段を登る時間が 好きなんだ。 波のような手すりを指でたどりながら 鼻歌を歌うの。 曲はあの、恋の歌。

リビング8帖のワンルーム。 自慢のロフトが付いています。

みてみて！ 玄関から広がる レモンタルトみたいな爽やかな腰壁！ 海外のおうちみたいねって よく言われるの。

窓の縁までかわいいな。 レモンタルト色に合わせて 葉っぱ柄のカーテンを選んだんだ。

小さなお部屋だけれど 天井が高いから とっても気持ちがいい。 シーリングファンがくるくる回れば 優しい風がお部屋を流れる。 そっと目を瞑って寝転がる そんな時間が心地いい。

そんなに料理は得意じゃなかったけれど IHコンロなら挑戦しやすい。 パスタをぶわっと溢れさせちゃっても サッと拭けばいいからね。

結構高いなぁと思った ロフトへのハシゴも 今では慣れて余裕、余裕。 私だけの隠れ家に行くみたいで なんだかドキドキするの なんでだろう。

ロフトは一面ふかふかのマットを敷いて ゴロゴロできるスペースに。 夜9時になったらプロジェクターで 何度も観た恋愛映画を映すの。 ちょっといいアイスクリームが 映画のお供。 泣いても笑い転げても 隠れ家だから、大丈夫。

サニタリースペースも とってもキュート。 床タイルが自慢なの。

トイレの床も お揃いのタイル。 巾木までレモンタルトカラーになってることに 気がついたときには 「むふふ、やるなぁ」ってニンマリしたっけ。

外観から窓の縁まで 至る所にキュンとする可愛さが詰まった 私のお部屋。

初恋のように 甘酸っぱいトキメキを見つけるたびに 何度でも「好きだなぁ」って思うんだ。

文・よしだゆき 街散策とタイルをこよなく愛するフリーライター。元住宅情報誌編集者。築35年の中古マンションをフルリノベして暮らす2児の母。