程よく囲われた中庭に 緑が植えられて もうすでに素敵なおうち。 毎日帰宅するのが 楽しみになりそうですね。

この中庭は板塀の奥、 オートロックの先に 広がっているらしい。 なんという至福の 共用部だろう。

それぞれのお部屋が 画一的でないのもいいな、 なんだかその先に 住人それぞれの物語があって、 ひとつの中庭で繋がっている感じ。

今回のお部屋は左の写真の 台形の開口のあるところ。 いわゆる重層長屋という形式で、 アプローチからそのお部屋専用の 場所になっているようです。 中庭を見下ろせるデッキも もちろん専用の空間…！

室内の方は白を基調に 落ち着いた雰囲気。 床と天井は木材で しっとり静かに暮らせそう。

間取りは1LDKなのですが、 大きなワンルームとしても 使えそうな部屋の配置です。

開けたときに引き戸が 見えなくなる辺りが、 デザイン性の高さを感じる。

扉を閉じればこのように。 程よいボリュームで 落ち着いた寝室となりそう。

個室側にも窓があるので、 扉を閉めても明るいはず。 生活に応じてフレキシブルに 暮らすことができますね。

ああ、でもやっぱり 常にどーんと開け放して 使いたくなってしまった。 勾配する天井に めいっぱい抱かれて、 伸びやかに暮らすのが 気持ちよさそうだもん。

主張の少ないシンプルな照明も 気が利いている。 ちょうど真下に テーブルを置いたりして、 そこで食事を摂るのも良さそうです。

キッチンは少し奥まったところに。 音楽でもかけながら 壁に背中を預けつつ、 ゆったり料理が楽しめそう。

こちらの茶色の ボックスの中が サニタリースペース。 見て、扉のデザイン。 すっと壁と一体化して 存在感を消している。

やはり水回りにも同様に シンプルで癖のない デザインが一貫されている。

お部屋があるのは吉祥寺です。 北口を出て10分ほど、 東京女子大の近くの とても静かな住宅街。

好きなんですよね、 駅前の賑やかな様子が ある道を挟んで、 突然、静かになって… 親密な住宅街に迷い込む感じ。

このオートロックの扉の先にも、 そんな心地よい落差が あるんじゃないかなあ。

文・つづきもとふみ 街を歩きながら生活を想像するのが好きです。建築設計事務所と観葉植物屋を営んでいます。@Motois1 mid-ry