無垢の床がなんとも 気持ちよさそうなお部屋。 使われているのは杉材です。 するする、するんと 裸足で歩きたくなるな。 フローリングを すべるように移動して、 足の裏で床の味わいを感じよう。

物件が建てられたのは 1983年ですが、2021年7月に リノベーションされたばかりで どこもかしこもピッカピカ！

まずはどうぞ、間取り図です。 LDKはゆったりした17.9帖。 天井高が2.7ｍもあるので、 実際よりさらに広く感じそうです。

あぁ、いい雰囲気ですね。 リビングのお隣には 約6帖の寝室があり、 引き戸でゆるく区切られています。

寝室のお隣には 約4.5帖の洋室があり、 ウォークスルークローゼットで つながっていますよ。 その気になれば リビングから寝室、 寝室から隣の洋室まで ストレートに移動できちゃいます！

ちなみに一番端っこの洋室には エアコンが設置できないので、 ウォークスルークローゼットと つなげて大きな衣装部屋にしても いいのではないでしょうか。 お洋服だけではなく、 靴やバッグもお店にように センスよくピシッと並べて。

全体的に木のやさしさを 感じるお部屋ですが、 天井はコンクリートで 個性もピリリと効いています。 そこからシルバーのダクトが するりと伸びてキッチンへと。

奥にちらりと見えるキッチンが これまたすてきじゃあないですか…。 ステンレスの天板が シンプルでありながらおしゃれ。

ネイビーのキッチンタイルも 美しくて目をひきます。 「ネイビー」と一言で 表していいのでしょうか、 あれは何色なのでしょうか…。 朝と夜が交差したときの、 光と闇が混ざり合った色のよう。

さりげないこだわりも たまらないのです。 添えつけのテレビボードは 天板の木の加工が ポコポコで味があるし、

ぽやりとした落ち着いた照明と シルバーのクールなダクトが、 ミスマッチなようで 不思議としっくり馴染んでいるし。

スイッチはレトロな雰囲気で うれしくてニコニコしちゃう。 細かなところまで丁寧に 人の手が入っていて、 「よっ！すばらしい仕上がりで！」と 拍手を贈りたい気持ちです。

忘れてはならないのが、 こちらのかわいらしい洗面台。 引きで見てもすでに 心を掴まれています…。

キッチンのタイルといい、 色選びが絶妙ですね。 パキッとしすぎていない、 じんわりしたやさしいカラー。 角に丸みがある鏡も やわらかい印象でいいな。

バスルームは空間を グッと引き締めるブラック。 シャワーヘッドの形が ちょっと珍しいですね。 ぽこんと頭が大きいのが なんだか愛らしいです。

トイレにはずらりと 本を並べておくのに ぴったりの棚があります。 これは長居しちゃいますね。

空気がよどんでいると感じたら、 風の通り道を作りましょう。 掃き出し窓を開けたら、 玄関から一直線に スーッと風が抜けていきます。

エントランスもきれいです。 暮らしていくのなら、 共有部分も気になりますもんね。

場所は静岡県「遠州病院駅」。 やさしげな風合いの 無垢フローリングの床と、 媚びないかっこよさがある コンクリートの天井。 馴染まないと思いきや、 異素材だからこその味わいを しみじみ感じるお部屋でした。

文・くまのなな 東京都在住のフリーライター。1991年生まれ。漫画と水遊びとおもちが好きです。主にツイッターにいます。 @kmn_nana