かくかくと、
弧を描くように
曲がる壁に、
心地ようさそうな
出窓の腰掛け。

朝一番には
どんなに暑い日も寒い日も
部屋全体に風を通す。
前日にタイマーしておいた
淹れたての珈琲を
窓辺で飲むのが日課。

窓の外の風景は
毎日同じに見えるけど、
少しずつ違っていて、
そんな様子を、ここから
定点観測している。

玄関から明るいのも
気に入っているポイント。
おうちが自分の帰りを
迎えてくれているみたいな。

玄関の上には天窓もある。
あえて玄関を照らすって
なんて粋なんだろう。
天井の合板の色味も素敵だ。

ロールブラインドを降ろせば、
お部屋と玄関をゆるく仕切れる。
両側から収納として使える、
秀逸なアイデア。

シンプルなキッチンも
自分で持ち寄ったもので
少しずつ彩っていきたい。

お風呂も、お部屋の中で
一番プライベートな場所だから
お気に入りのものに囲まれたい。
そういう余地があるのは、
シンプルなユニットタイプの
良さでもあるのかもしれない。

少し変形した間取りは、

シンボルツリーを中心に
囲むようにしてお部屋が
配置されているから。

外からは
あまり見えないようになっていて、
住人たちがひそかに共有する、
ちょっと親密な場所になっている。

この部屋にいると、
常に前向きで、
元気いっぱいじゃなくても、
ときには斜めを向いて
一息ついてもいいかな、
と思える気がする。
この窓のみたいに。