真っ白のなかに浮かぶ棚だとか、
天井には照明がなくて、
サイドにスポットライトだけがあるとか、
ポイントはたくさんあるのだけれど、
足しすぎないバランス感が素晴らしくて…。

それが私が個人的に一番好きな団地である
京都の高野第3住宅にあるというのだから、
テンションが上がりっぱなしです…！

はあ幸せ。はしっこまで棚がある。
飾る自由も飾らない自由もある。
窓枠の団地っぽさも好き。

面白いのがこの間取り。
これだけ見ると
対面キッチンのある1LDKかな？と
いうようにも見えるのですが、

写真を見るとこのように。
キッチンにあえて壁が作ってある！
あれ、どういうこと？

なるほど、壁の裏に小さな5.3帖。
大きなオープン収納と、
ベランダに出られる窓まで。

恐らくですが、団地の構造の都合上
キッチンを部屋の中央部分から
動かせなかったのでは、と思います。
対面キッチンにして20帖近いリビングに
しても良かったのかもしれませんが、
そうすると台所の後ろ側が
やけに広くなってしまう……。
というところからの壁！なのかなと。
よく考えてある……！

リビングと完全に隔てるわけでもなく
ゆるく繋がるちいさなお部屋。
…これ、めっちゃよくないですか！？
子ども部屋っていうのもいいし、
リモートワーク用っていうのもいいし…。
今の時代にとても即していると思います。

そして忘れてはいけないのがこれ。
ベランダからは緑わさわさの風景。
団地といえばこれですよね。緑。

そして大文字山まで見えたりして…！
今年の8/16の五山の送り火は
残念ながら縮小実施ですが、
家から観賞できてしまうわけですよね。
ああ、京都暮らしの憧れ…。

そして隣の洋室とは
引き戸で繋がっています。
開け放ったら
気持ちよく風が通りそうだな。

ちょっとしたことですが、
天井の上の部分があいてるのとか……！
ディテールへのこだわり、とても好き。

洗面もすっきり、使いやすそう。
さり気に、ここにも削ぎ落としの
美しさがあると思います。
天井まである鏡と
主張しないダウンライトと！

あら、ここには木目なんですね。
小さな小窓があるトイレっていいよね。

団地らしいサイズ感、私は好き。
蛇口あたりは最近のに
交換されているのかな。

全体を通して真っ白なんだけど、
冷たい感じが全然しなくて
しっかり個性があるというのが、
面白いというか、
うまいな……！とただただ感動してしまう。

団地って、敷地自体が
大きな公園みたいだなって思います。
ここだけ緑に包まれた楽園。
そしてこの高野第3住宅には
レンガ造りの広場等、雰囲気のある空間が
たくさんあるんですよね。

京都市の中心部分までもバス1本。
鴨川上流である高野川までも歩いてすぐ。
すぐ隣にショッピングモールもあり、
リモートワーク中の方にも
小さな子どものいる方にも
本気でおすすめしたい団地でした…！
もはや私が住みたい。