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DIYに没頭する団地リノベ

彼女はなんでも作ってしまう。 料理はもちろん アクセサリーにワンピース 机に本棚。 小さな体のどこに そんなパワーが秘められているんだろう。

「ほんとに、ここ?」 ドンと佇む団地に 彼女は疑いの眼差し。
「懐かしい感じがするでしょ」 「うん、まぁ…」 キョロキョロと周りを見渡しながら 階段を上っていく。
実は彼女を驚かせたくて 見せていたのは間取り図だけ。 「和室の方が広いの?今時珍しいねぇ…」 と首を傾げていた。
玄関に入って 目に飛び込んできたのは オープンタイプのシューズラック。 「わ、いいね、これ」 怪訝な顔だった彼女が 途端にご機嫌になる。 きっと自分のアウトドアシューズを 並べるのを想像したんだろう。
「ふふ、キッチンかわいい」 レトロなグリーンに塗装されたキッチン お気に召した模様。 「このお部屋、賃貸だけどDIYできるんだよ」 「ほんとに!!」 キラッと目が輝いた。
「じゃあさ! こっちに大きな食器棚作ろうよ!」 まるで子どものように 手を大きく広げる彼女。 「いいね、コーヒーカウンターも作ってくれる?」 「もちろん!」
わぁ~っと声を上げて キッチンにもたれる。 「おばあちゃん家思い出す この色、落ち着くね」

キレイなシステムキッチンもいいけれど こんなレトロなキッチンから 新婚生活を始めるのも 僕は好きだな。

「ねぇ、こっちが和室なの?」 そう聞きながら襖を開ける。

「え!」 大きな目が溢れそうなほど大きくなって 「めっっっちゃかわいい!」 サプライズは大成功だ。

元々和室だった2部屋を 1つにつなげて洋室にリノベーション。 間の壁をなくしたことで 陽の光があっちへ、こっちへ 自由気ままに広がる空間。

「こっちはリビング」 そう言って彼女の背中を押してあげる。 生まれ変わった元和室は ホワイトとブルーグレーの 爽やかな内装に。
「低めのソファ買ってさ ここでのんびりテレビ見ようよ」 「うん、フカフカのラグも欲しいなぁ!」

床にペタンと座る彼女の後ろ姿。 猫のような茶色の髪を見て 陽に照らされて 暖まったラグで ゴロゴロ丸くなっている姿を 想像する。

「ダイニングテーブルはどうする?」 「作る!作る!お部屋に合わせて白にペイントしよう!」
「ここ、まさか押し入れだったのかな」 和室の名残を感じさせるそのスペースは 押し入れをオープンクローゼットに 生まれ変わらせたもの。 まるでインテリアショップの一角のように 変身しているから驚きだ。
「こっちはベッドルームだね」
「朝日の中起きたら気持ちいいだろうなぁ」 いやいや、君は二度寝の常習犯じゃないか。 「もうちょっと~」とダブルベットに 潜り込む姿が想像できる。
レトロな襖は和室の名残。 スルスル、パタン そんな心地良い音がするのだろう。
「僕、パソコンスペースが欲しいな」 「作ってあげるよ!」 ちょっと待っててね、と スマホにメモを取り出す彼女。 彼女の作ったデスクで作業をしながら ゴロゴロ丸まる彼女を眺める。 そんな時間、幸せだろうな。
「こっちにもあった!元押入れ!」 まるで秘密基地を見つけた子どものように ピョンと跳ねて指をさす。 「棚を入れても良さそうだね」 「二人の洋服はここ、かな」 ホワイトに塗装するだけで 押入れもこんなに生まれ変わるのか。

「そうだ、洗面台も見てこなきゃ」 キッチンから続く サニタリースペースに飛んでいく。 「ひゃあ!すごいよ!見て見て!」

ナチュラルなリビングから一転 コンクリート仕上げの クールな空間だ。
「洗面台かわいい!」 洗面ボウルを囲む木枠は コンクリートとの質感の コントラストが美しい。
「剥き出しの感じもオシャレだね」 シンプルながらスタイリッシュなトイレ。
バスタブは小ぶりながら 小窓から光が入って窮屈感はない。 剥き出しの管も インダストリアルな感じでかっこいい。

「ねぇ、ここにしよう!私たちの新居!」 ここには棚を、ここには机を… とメモを取りながら振り向く彼女。 「少しずつ作っていくって なんだか私たちらしいと思わない?」 キラキラ目を輝かせる彼女を見て 「ホントだね」と微笑んだ。

※写真はDIYモデルルームのものです ※DIY可能範囲には指定がございます

文・よしだゆき 街散策とタイルをこよなく愛するフリーライター。元住宅情報誌編集者。築35年の中古マンションをフルリノベして暮らす2児の母。

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