どこを見回しても 「そう来たか…」の連続。 ちょっぴり癖のあるお部屋を 手懐けたい！という方に 見つけてもらえるといいなと思うのです。

16畳。ワンルーム。 ということは この点線は壁ではないですね。 間取り図ではなかなかお目にかからない ぽつぽつマークが気になります。

そう、あのぽつぽつマークこそ 部屋をゾーニングする ポールでできた縦格子。

モノトーンの中に イエローの差し色。

さりげなく リビング、寝室、ダイニングという感じに アシストしてくれています。 もちろん、使い方は自由なわけですが 16畳を住みこなすには こんな補助線に助けてもらっても いいかもしれません。

お気付きの方もいたと思いますが ポールにはたくさんのバスケットが。 あっちでは食器、 こっちでは小さな鉢植え、 座って手が届くここにはリモコン、なんて 使い勝手が良すぎやしませんか。 丸見えでも様になるように おしゃれな小物のチョイス、したいですね。

奥にはクローゼットがありまして よしよし、隠したいものは まとめてここに入れちゃえー と思ったあなた。

はい！そうはいきません！ こちらもスケスケでございます！ まさかのビニールのアコーディオンカーテン。 観念して、おしゃれな服を並べましょ。

とは言え、奥行きがしっかりあるので 衣装ケースを重ねて入れたりできるかな。

リビングの一角にあるキッチンは クールな装い。 床と揃いのシックなカラーです。

2くちコンロに広めの作業スペースで 実用性もばっちり。

こちらの木枠もまたまたイエロー。 その奥には サニタリースペースが広がります。

洗面台よりも チラリと見えるトイレのドアが 気になって仕方がない。 ここに来て新たな差し色、 ポップなグリーンです。

設備そのものは どれもシンプルなだけに 随所にちりばめられた差し色が ぎゅん！と目を引くなぁ。

ほらほら、お風呂だって お部屋のイエロー？グリーン？ 私は知りませんけど… と言わんばかりのシンプルさ。 個性を放つお部屋の中で 水回りの皆様の安心感たるや…。

さて、最後に玄関を… って、え、まだこういうの、 隠されてました？

まさかのピンク。 しかも、無くても全然成立する段差を あえて作ってのピンクでは！？ その上、壁は波板、入口はまたまた ビニールのアコーディオンときました。

室内から紹介してしまったので 最後のインパクトのようになってしまいましたが 実は入った瞬間から 派手に迎えてくれるお部屋だったのですね。

前衛的なお部屋に反して ややレトロな外観に 1階は渋めの飲食店。 そんな意外性込みで、 やっぱり個性派という言葉が よく似合うこのお部屋。

見えすぎる収納に ちょっぴり癖のある色使い、 更に4階エレベーター無しという ちょっぴり不便なところも含めて まとめて可愛がりますよ！という 住まい手さんと 幸せな毎日を送ってほしいと 願っています。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。