ほら。
かわいらしいサイズの
緑の中の深い青色が、
ちょこんと静かに、けれど
圧倒的な引力を持って佇んでいる。
パキッとオレンジに囲われた
白い玄関ドアを開けると

そこは柔らかな白い空間。
珪藻土入りの壁は見た目も手触りも
しっとり優しくて、心地よい。

壁は白くて新しいけれど
味わいのある木枠の窓を
そのまま残してくれてるおかげで

温もりと愛嬌があって
かしこまらずに、
するりじんわり馴染む感じがする。

この光の入り加減がたまらなく、いい。
床はアカシアの無垢材。
素足でその感触を楽しみたい。

窓の向こうには
鮮やかな緑がもりもりで

小さな暮らしに
爽やかな風と彩りを吹き込んでくれる。

この濡れ縁での過ごし方も、
無限に妄想が広がる…！
ほっとしたい時に緑が目の前にあるの、
やっぱり大きな安らぎ。

これはこれは、良い場所に
キッチンを造ってくれました！
窓の位置も大きさも
絶妙で、最高。

外にちょうどいい高さのプランター置いて
何か炒めながら窓をガラリ、
バジル摘んでパラリとか、してみたい。
朝ごはんを支度する風景を想像するだけで
もう、なんだか幸せ。

和室も、ね、窓がいいでしょう！
この部屋いっぱいに満ちる光に

胸が苦しくなるような懐かしさを覚える。
今なら「エモい」と言うのかな…。

洗面所はハッとするようなベンガラ色。
大きな四角い洗面台は
結局使い勝手が良いのです。

お風呂はブラウン系のモザイクタイルに
真鍮の大きなシャワーヘッドと

真鍮の蛇口ときました。
ああ、かわいい。
指をかけてキュイッとひねる度に
ときめきも溢れる。

ささやかなようで揺るがない幸せを
感じられるようなおうち。
新婚生活を始めるなら
こんなおうちがいいなって思いました。

初々しいふたりが
穏やかに寄り添って暮らしていく、
そんなイメージが難なくできて。

そこに、小さな子どもがいても、
犬がいても、駆け回れる大きな庭が嬉しい。
小さな畑を作って野菜を収穫したりさ。
ぽつんと立つ小屋は何に使おう？
可能性は無限大。

ここは、築５０年程の古民家が
いくつか並ぶ小さな森。
色々なコンセプトでそれぞれの家が
リノベーションされてきました。
こちらの家のテーマは
「大人な2人の優雅な時間」だそう。

なるほど、確かに
何年も連れ添ったパートナーと
2人でのんびり暮らすにも、
もってこいな空気と広さ。
つまり、どんな人にもぴたりとくる、
小さいけれど、そんな寛容さを持つ平屋。

それにしても、壁の色やドアを変えるだけで
こんなにも物語を感じる
特別な佇まいになるんだなって
感心してしまいました。
小さな森の中っていうのが、また…！
ここで紡ぐ家族の物語、
どんなものになるのかなって
すごくワクワクします。