見てください、このレトロなキッチン！ いや、この場合キッチンよりも 「台所」と呼ぶ方がお似合いかも。

鮮やかな水色のタイルに 作業スペース それに、コンロは懐かしの 電気コンロですって。

お行儀よく並んだ 縦並びのコンロ。 おばあちゃんから譲り受けた 金色のやかんで麦茶を沸かして 花柄のホーロー鍋でカレーを作るんだ。

水色のタイルに コンクリートのシンク。 小学校のプールを思い出して なんだか甘酸っぱい気持ちが蘇る！

外からは蝉の声が聞こえて 夏を感じる風が入ってくるのかな。 窓をガラリと開けて タンクトップにお団子頭で 季節を感じたい。

こちらのお部屋は 玄関からつながるダイニングと ベッドルームがある 1DKの間取り。 おひとりならゆったりと 暮らせる広さです。

5.7帖のダイニングは じんわり温かみがある 木目のフローリング。 窓から入る陽の光に ほんわか照らされて 所々表情が変わるのも 楽しみのひとつ。

お、台所近くには凹みを発見。

収納スペースにしたり 観葉植物を並べたり はたまた、高さの合う椅子を探して 書斎スペースにしてみたり…。 このおこもり感が 落ち着きます。

たっぷりとお日様が入ってくる 心地よい寝室。 スノコを敷いてあえて お布団生活にしてもいいし 凹みの部分に机や棚を置いて ワークスペースにしてもいいな。

あれ、収納は？ と疑問に思った方もいるでしょう。

振り返るとドンと存在感のある 黒い箱。

開けてみると大容量の 収納スペースが隠れていました！

可動棚だから 置くものに合わせて高さを変えて ピッタリ！を探すのもまた楽しみ。

レトロなお部屋から ガラリと変わって 水回りは現代的。

使いやすいシンプルな独立洗面台に 清潔感のあるトイレ。

大きなお風呂 シュワシュワする入浴剤を入れて 浸かりたい。

室内だけじゃなく 共用部にもレトロが散りばめられていて ぽわんと灯る照明や

お部屋に通じる 木の階段なんかも 味わい深い。

トントンと木の階段をのぼって じんわり火照った体を 台所で沸かした麦茶で冷ます。 そんな姿が 目に浮かびます。

華やかってわけじゃないけれど レトロかわいい要素が 散りばめられたお部屋なら 気を張らず 自分らしく 暮らせそうだな、なんて思います。

文・よしだゆき 街散策とタイルをこよなく愛するフリーライター。元住宅情報誌編集者。築35年の中古マンションをフルリノベして暮らす2児の母。