物件ファンでみつけた古民家に暮らすご夫婦のお話。~住む物件ファン
「いつか理想の家に住み替えたいな」 「いい物件に出会えたら引っ越したい」 何年後には、いつか…… ふわ〜っとそう思いながら 『物件ファン』を眺めていること、ありませんか?
今回ご紹介する 茂貫宏幸さん・あやさんご夫婦は、 2020年秋、『物件ファン』の アーカイブ記事から 埼玉県にある今の家と 運命的な出会いを果たされました。 「いつか理想の家に引っ越したいな」 茂貫さんご夫婦も、 はじまりはそんなふうだったんですって。 では、人生の大きな決断ともいえる 物件購入の背中を押したのは いったい何だったのでしょう? ご夫婦にお話をうかがいました。
庭があり味のある家に住むのは私の悲願だった
東京・武蔵野市の、賃貸アパートに住んでいました。古民家物件やレトロビルが好きなので独身時代から物件ファンはよく読んでいて、「結婚して落ち着いて、家を買うなら古民家物件に」とずっと思い描いていました。それで、昨夏にアーカイブ記事で今の家を見つけたんです。
庭があり、味のある家に住むというのは私の悲願でした。それに玄関を入ると応接室があり、奥が和室で…という、昔ながらの家によくある和洋折衷の間取りが理想で、ずっとそういう物件を探していました。 でも記事だけではわからない部分が多いし、2年前の記事だったので、まだ募集しているんだろうか…? と情報元を探し出し、不動産会社の担当者さんに問い合わせたところ、「まだ販売中です」とのこと。妻も「ぜひ見てみたい」と言ってくれたので、さっそく内見を申し込むことにしました。
サンルームがふたつもあることに「すごいな!」ってびっくりしました。それに夫の希望だった庭もあるし、家自体がとても広い。私はモノが多いタイプなので、この家なら実用性を考慮しても困らないだろう、と思いました。 とにかく広く、庭がすごくいいなと。内見した時期は秋で、大きな紅葉の木が見事に色づきとても美しかったです。
それに、私自身が三重の田舎の出身で、土地が広くて庭があるのが当たり前の環境で育ったので、自分の子どももそんな環境で育てたい、という思いもあって。
内見当時はまだ売主さんがお住まいになっていて、直接お話を聞きながら家を見て回ることができました。売主さんはこの家への思い入れがとても強い方で、「家や庭を極力残して住んでくれる方に」と考えておられたようです。以前、買いたいという方が現れたようですが、庭を駐車場にしたり、家を建て替えたいという内容だったそうで、断っていたと聞きました。
私たちはそのまま住むつもりでいたので、内見の段階ですでに心は決まり、妻も「買おう!」とノリノリで(笑)。あれよあれよという間に昨年10月末に成約、12月から入居しています。
害獣対策、雨漏りに配管破裂…愛しい我が家は手がかかる
内見した当初は、築年月を考えると案外きれいというか、そんなに手を入れなくていいんじゃないかな? という印象でした。でも、あくまでも印象で…。
実際に住んだら、いろいろと(笑)。
やはり古民家は、それなりのリスクがあります。 暮らし始めて1週間ほど経った頃でしょうか。夜になると屋根裏から何かが走り回る音が…。業者に調査してもらったところ、ネズミが巣食っていました。ネズミの他にもハクビシンかアライグマの足跡があり、屋根裏の清掃や害獣対策にはかなりの期間がかかり、出費がかさみました。
古民家は構造的に動物が屋根裏に入り込みやすいみたいです。うちの周囲は森のようになっているので、庭の木を伝って屋根に上り、侵入したようです。
それにトイレから水漏れしたり、水道の蛇口を自分で交換しようとしたら配管が腐食していて折ってしまい、水が噴き出してしまったり。 ほかにも室内の清掃や、落ち葉が詰まった雨樋の手入れ、最近の大雨では雨漏りしたので自分で修繕もしました。 近い将来は外壁塗装と腐食したバルコニーの修理など、手を入れなくてはいけないところがたくさんあるし、それに伴い出費もかさみそうです。入居して約半年で、こんなに次々と悩ましい不具合が起きるとは、改めて古い家なんだなと実感しています。 あとは、耐震補強の工事も行いました。住まいがある場所は地盤が強く、建物の造りもしっかりしていて、売主様から「増築部分を建てた時、大工さんから『80年は持つよ』と言われた」とうかがったのですが、古い家だし先々何があるかわからないので。
そうですね。でも先ほどお話ししたとおり、私は三重の田舎の出身で、五右衛門の外風呂だったし、狭い間取りの平屋に7人家族で暮らしていました。今の家の不具合はもちろん悩ましいですが、幼い頃の経験という下地があったから、今の不具合も大したことではない、と思えるのですが…。 もし生まれも育ちも都会の方が古民家への移住を考える際は、よくお考えになったほうが賢明だと思いますね。
やっぱりサンルームですね。雨の日も、サンルームから庭を眺められる環境はとても気に入っています。 それに、ふたりとも勤め先が都内なんですが(あやさんは現在産休中)家に帰ってくると緑の独特の香りが迎えてくれ、「この香り、最近感じてなかったな」と感動します。
私もサンルームと応接室が気に入っていて、大きな窓から眺められる風景が森のようで癒やされます。とくに庭の紅葉はすばらしく、売主様がなぜ庭を残すことにこだわったのかよく理解できます。
休日には妻と庭をいじったり植物を育てたり、玄関の段差を埋めるために左官工事のようなことをしたり…。DIYは好きなので、いい気分転換になります。都内に住んでいた頃と比べると、自分が思い描いていたことが少しずつ実現できている、と実感しています。
私たちは家に呼ばれていた?
ほかの理由を考えると「この家と縁があったから」と言うほかありません。 手はかかりますが、今のタイミングでこの家に住み継ぐことになったのは、「家が、これからも住み続けてくれる人を呼んでいたのかな」と妻と話しています(笑)。 不動産会社の担当者さんも「縁ってあるんだな、としみじみ感じました」と言ってくれ、よい縁を結んでいただいた『物件ファン』には感謝しています。これからも、少しずつ補修して大切に暮らしていこうと思っています。
今の家は埼玉ですが、実は物件を探している時は、埼玉という立地は眼中になかったです。どちらかというと鎌倉に縁があって、妻の実家も神奈川なので、鎌倉の古民家ばかり眺めていました。ところが偶然、この家を見つけて縁が繋がり、今に至ります。
なので、立地にこだわって探すのではなく、いろんなエリアの物件を見てピンと来たら内見してみるのがいいと思いますよ。思わぬ縁につながったりもするので、いろんな物件を見に行かれるといいんじゃないでしょうか。 埼玉に引っ越した時は、「なんでそんな縁もゆかりもないところに?」と尋ねられることが結構ありました。でも今の時代、電車など交通手段はいくらでもあります。これだ! と思う家があるならば、自分がこれまで育ってきた環境や、立地に固執することはないのかな、と思います。
アーカイブ記事で、 お家と茂貫さんご夫婦の ご縁を作ることができ、 しみじみうれしいインタビューでした。 どうか、ますます素敵な毎日を 紡いでいかれますように。
『物件ファン』では、 物件ファンに掲載した物件を 契約してくださった方に 引越しお祝いを贈っています。 「引っ越したよ!」という うれしいご報告と、 素敵な新生活をお教えいただけると 『物件ファン』も幸せです。
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