高くそびえる 新しい建物たちの中に、 渋い雰囲気を漂わせながら 堂々と建つ古民家がありました。

1962年生まれの59歳。 変わりゆく時代を どんと構えて眺めていたような、 この落ち着き。威厳。

ちょっとしたことでは もう動じなくなったねぇ、 いろいろ見てきたからさ。 と、笑いながら言いそうだ。

この外観でもう 心を掴まれつつありますが、 リノベーションで 生まれ変わったお部屋も ぜひご覧になってくださいな。

間取りはシンプルな1LDK。 1階で食べて遊んで、 2階で眠るスタイルかな。

玄関から、もうすてき。 お花が咲いたガラスから やさしい光がじんわりと。

カラカラカラ～と 気持ちのいい音が 聞こえてきそうです。

玄関の横には ゆったり広い土間まで！ うれしいな、この広さ。 棚を置いてたくさんの靴を ずらりと並べてもいいし、 自転車置き場にしてもいい。 あえてなにも置かずに、 DIYスペースとして 活用してもいいなぁ。

作業に疲れたら、 ちょっと座って一休み。

こちらは12.7帖のリビング。 あぁ、いいですね…。 やりすぎていない 絶妙なリノベーション。

約60年の歴史を ところどころに残しつつ、 新しさも上手に加えて。 フローリングのちょっと くすんだ色合いがいいなぁ。 むき出しの天井もなかなか。

日の光はほんのり 差し込む程度なので、 この空間に似合う レトロな照明を探したいな。 オレンジ色のやさしい光が ぽやりと灯っていたらすてき。

窓の横には収納が。 デッドスペースを かしこく活用です。

むむ、取手もかわいい。 するんとやわらかな曲線。

水回りはきゅっと 1階に集まっています。 こちらはカクカクのスペースに おりこうに収まっているキッチン。

鏡として使えそうなほど ピッカピカに美しい…！ シンプルだからこそ どんなキッチン雑貨も スッと受け入れてくれそう。 この無骨さをどう生かすか、 インテリアを考えるのも 楽しみのひとつですね。

フラッシュ撮影なので ちょっぴり暗さはあるのですが、 洗面台も新しいものに 交換していただいたそうですよ。

お風呂は温度調節が簡単な サーモ水栓なので、 いきなり熱湯だ！冷水だ！と 慌てることもなさそうだし、

トイレは温水洗浄便座つき。 懐かしさを感じつつも、 暮らしの面では近代の知恵に バッチリ支えてもらいましょう。

では、そろそろ2階へ…

階段の上はゆったりと 広めのスペースになっていて、 窓からの光もさんさんと。

壁には照明をつけられますよ。 渋い天井を引き立たせる こだわりの照明を探したいな。

一点、気になるのはあの扉。 2階は洋室があるのみで、 間取り図を見る限り外には なにもないはずですが、はて…？

なにがあるのか、ドキドキ。

そこには…トタン屋根！ え！？トタン屋根…？ で、出たら危ないですよね、 憧れはありますけれども…。 すってんころりんとなったら アレですものね、いやでも…。

ちなみに横を向くと こんな景色になっています。 ほぉ、なるほど…？ 特に理由はないけれど、 たまにかちゃりと 開けたくなりそうな扉でした。

ではでは、7.2帖の洋室へ。

おお、これはすてき…！ まず目に飛び込んできたのは 天井の梁、たまりません。

いいですねぇ、 最高の渋さですね…！ 蓄積された年月が じわじわと伝わってくる。

そうでしたそうでした。 こちらの物件ですね、 小さなワンちゃんか もしくはネコちゃんなら、 一緒に暮らせるそうですよ！

味わいのある戸建てで、 仲よしの相棒と おだやかに暮らす日々。 想像しただけで気持ちが スーッと凪いでいきます。

ちなみにこちらは 障子ではなく窓なので、 やんちゃな相棒に 破られる心配もありません。

ワンちゃんやネコちゃんが 一緒の布団で眠ってくれるかは ご機嫌次第かと思うので…

このスペースに 小さな専用のベッドを 用意してあげるのもいいな。 おもちゃもたくさん置いて、 「ここはあなたのお部屋ね」って。

自分の荷物はこちらの クローゼットにどうぞ。

すぐ近くには商店街が。 食料や日用品の買い物に 困ることはなさそうですよ。

古きよき雰囲気が しっかり残った戸建てで、 ワンちゃんやネコちゃんと まったりゆったり過ごして。 人恋しくなったら、 商店街の元気な声にするすると 吸い寄せられるのもいい。

気持ちがいい感じにゆるんだ、 無理のない暮らしが できそうだなぁと感じました。

文・くまのなな 東京都在住のフリーライター。1991年生まれ。漫画と水遊びとおもちが好きです。主にツイッターにいます。 @kmn_nana