
ゆれるしっぽと暮らす日々
こちらは過去の物件です。アーカイブとしてお楽しみ下さい。
今日は待ちに待った土曜日。
しかも快晴ときたら
居ても立っても居られない。
「あぁ、おはよう」
ぼさぼさの髪をグシャっとしながら
メガネをかける。
1階にある寝室は
ウッドデッキにつながっているから
たっぷり朝日が入る。
それに窓から見える緑も最高だ。
吹き抜けの高い天井。 上には何やらご主人の秘密基地の 「ロフト」っていう場所があるらしい。
「はいはい、朝ごはんにしようね」
僕のしっぽを追って
のっそりとご主人が来る。
ご主人が作るのは 豪快ないわゆる「キャンプ飯」。 大きなパエリアパンで作る魚介のパエリアに ローストチキン じっくり煮込んだスペアリブ。
冬にはサーフィン仲間と
薪ストーブの前でホームパーティー。
「君のご主人は料理上手だね」
と頭を撫でられて
ふふん、と自慢げにしっぽを振ったんだ。
歩いて約9分
着いたのは秋谷海岸の広ーい砂浜。
僕はお留守番だって?
いやいや、
一緒に海へ繰り出すんだ!
木のタオルバーに
ふわふわのバスタオルを引っ掛けて
僕はここでお別れ。
その間僕はウッドデッキで日向ぼっこ。
じんわり冷えた身体が
ぽかぽか温まって
うっとり目を閉じてしまう。
「ここに引越してよかったな」 頭を撫でる大きな手のひらは ご主人からの同じメッセージだったようだ。
文・よしだゆき 街散策とタイルをこよなく愛するフリーライター。元住宅情報誌編集者。築35年の中古マンションをフルリノベして暮らす2児の母。

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