「まさか2人そろって 家で仕事する日がくるなんてね」

夫婦でテレワークになった我が家。 最初は新鮮で嬉しかったものの やっぱりほどほどの距離感というのは 大切なもので。

お部屋は4階、5階 そしてルーフバルコニーの メゾネットタイプ。

「いいね、戸建てみたい」 住むならいつかは戸建て！と 譲らない妻が言ったっけ。

4階にあるのはダイニングと水回り。

爽やかな色使いと 異素材の組み合わせ 天井から降り注ぐ柔らかな陽の光… まるで海辺の家みたいでしょ。

華奢な螺旋階段が お部屋のシンボル。

自炊する機会が増え 僕らは半々でキッチンに立つようになった。

「サンドイッチ作るけど、食べる？」 そんなゆるりとつながる感じが 丁度いいって、気がついた。

妻がカウンターで食べていて 隣で僕がパソコン作業をしている なんてことも日常だ。

僕がこのカウンターで 仕事をしたくなるのは この窓からの景色があるから。

胸が高鳴る トレインビュー！

電車好きの子どもだったら 窓にへばりついてしまうようなこの景色。 そう、僕らの家は JR錦糸町駅から徒歩5分。 窓から見えるのは総武線です。 カタンコトン 走る電車を眺めていると ワクワクしてくるのはなんでだろう。

キッチンの奥にあるのは サニタリースペース。

器用な妻は パンを焼きながら洗顔をして コーヒーを淹れながらメイクをする。 行ったり来たりできるのが 便利なんだとか。

するすると螺旋階段を上ったら 5階のリビングがあります。 こちらの窓からも 総武線が一望！

照明は控えめなスポットライトがほんのすこし。 大きな窓からの陽の光があるから十分です。

2人で買ったカウチソファに 木の質感が気に入っているテレビボード 窓辺には背の高い観葉植物。 シンプルな部屋だけど それくらいがちょうどいい。

リビングの奥には ゴロゴロと転がりたくなる ベッドルーム。 お部屋にぎゅぎゅっと ベッドを敷き詰めるの 実は憧れだったんだ。

階段裏のデッドスペースにあるのは 収納たっぷりの ワークスペース。

妻はここで仕事をしている。 「自習室みたいな空間が集中できる」そうだ。 パソコンとたくさんの資料を広げて 仕事をしている姿はかっこいい。

さらに階段を上ると 洗濯機置き場があります。 そう、その先あるのは…

8.3㎡のルーフバルコニー！ 大都会だということを忘れてしまう この開放感。

建物がギュギュッと詰まったエリアだから お隣さんの目が気になるところだけど おしゃれなタープでさりげなく隠してあるから大丈夫。

引越しと同時に買ったのは アウトドアチェアと ハンモック それに、キンキンに冷えるビールサーバー。

電車の音を聞きながら読書をしたり 休日にはアウトドアランチを楽しんだり。

「今年の夏は屋上でビアガーデンをしよう」 そんな約束をしている僕らは 家の時間をすっかり楽しんでいる。

そうそう、僕らの新たな夢は 「1階でお店を開くこと」。 なにやら1階には入居者が日替わりで 出店できるスペースがあり 住みながら店長にもなれてしまうとか。

「ほどよく離れてほどよくつながる」 テレワーク生活で生まれた 新たな夫婦の形が この部屋なら実現できるんです。

文・よしだゆき 街散策とタイルをこよなく愛するフリーライター。元住宅情報誌編集者。築35年の中古マンションをフルリノベして暮らす2児の母。