ベンチに障子、そして流木…！？ このアングルだけで お腹いっぱいになってしまいそう。 ここって本当に 住宅なんでしょうか？って 思ってしまいましたが どうやら間違いないようです。

たまらん間取り図じゃないですか。 流木なんて表記、そうそうない。 それに、くるりと切り取られたような ベンチ…じゃなくて 「縁台」ですって。素敵。 よし、これは、気合を入れて 紐解かなければ。

おっと、いきなりインパクトのある 仕掛けが登場です。 リビングの照明が鳥さんでした。 威厳のある姿ですが くちばしに枝を咥えているのが 愛らしい。

縁台が隣の部屋まで続き 空間に奥行きを持たせてくれます。 壁にぽつりぽつりと浮かぶ 飾り棚には何を置こうかな。 照明に合わせて 鳥さんモチーフの小物なんて いかがでしょう。

お隣の6畳は和室でした。 畳は琉球畳でシックな雰囲気。 間取りにある地袋って 窓の下の収納のことだったのか。

大きな押し入れがあるので お布団生活がいいかもしれません。 毎日きちんとお布団を片づけて お友達が来た時は 和室にちゃぶ台置いて 美味しいお茶を楽しく頂く… みたいな毎日が素敵だなぁ。

キッチンスペースは リビングからも和室からも アクセスできます。 広めの空間に、 棚も用意されているから 凝った料理に挑戦したり シーンに合わせた食器集めも 捗りそう。

シンプルなキッチンは 工夫次第で 自分色に染め上げられる 余白が残されています。

サニタリースペースは ネイビーの壁で引き締まった空間。

そしてなんと、足元が畳なのです。 脱衣所が畳なんて 温泉旅館みたいだ…！

こちらも畳が続きます。 ここに置くのは 是非、昔ながらの 木のつっかけサンダルにしたい。

きゅっとコンパクトな浴槽には 体をたたんで収まりましょう。 広々お風呂もいいけど 意外とこれも落ち着くものですよ。 窓から光が差すのも うれしいポイント。

可動棚は 家のどの場所からも 使いやすい位置にあります。 シューズラックにしたり タオルを並べたり。 自由度が高いから、 どんな使い方もハマりそう。

おっと、なんと玄関も畳でしたか。 なんだか下駄とか 置きたくなってしまいます。 となると、この部屋での 新生活と共に 和服デビューもありかもしれない。

茶色い外壁に ずらりと窓が並ぶ外観は 一見オフィスビルと見紛う風貌。 まさか、あんな空間が広がるなんて 誰が予想できるでしょう。

あぁ、ここでなら さらりと和服を着こなしたいし お正月ぐらいしか出番がなかった 派手な和食器も普段使いしたくなる。

予想外の工夫が凝らされた この部屋で 小粋なお家時間を 過ごそうではないですか。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。