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京都のカラフルな魔女

この物件は現在は募集終了している可能性が高いです。過去物件のアーカイブとしてお楽しみ下さい。

理想の歳の重ね方。 魔女みたいなおばさんになること。

家からは、なにやら おいしそうな匂いがしていて。

壁紙とタイルに負けないくらい パワフルな色のワンピースを着て。
いつも、 大きなピアスを付けてる。
窓際にはお気に入りの 鉱物と、本と、ピアスたちが並べられ。
赤いキッチンには ホーロー鍋と陶器のケトルと 推し陶芸家たちの豆皿。
家の一階は、 気ままに開く、喫茶店。
野いちごジャムのトーストと 庭で摘んだハーブティ。
冬は気が向けば 唐突に、おでん。
もちろんお酒も欠かせない。

階段下の赤い収納棚には、 長年漬けた自家製梅酒がどっさり。

実は、常連さんだけが知ってる、 この店の秘密がある。
それは、 店の奥のグリーンのガラス戸の向こう。
ひらひらと赤い金魚が泳いでる 深い池。

橋げたのような縁側のような、 ここから足を放り出し ぶらりぶらりと過ごす。

実はトイレの小窓からも 池がチラッと見える。

金魚同士の会話を想像しては ふふふっとなる。

2階は生活空間。
天井が抜いてあるから 立派な梁が丸見え。
梁にライトの影がゆらりゆらり、 妖しげに落ちるのも気に入っている。
床の間は、いつの間にか 着物の収納棚と化してしまった。
太陽が昇りきる前に せっせと布団を干すのが日課。
それから早足気味に家を出て、 道をまっすぐ突き進む。
見えてくるは、東寺。

手を合わせて、また早足気味に道を戻る。 これも日課。

たまに日課をサボって 昼過ぎまで惰眠をむさぼる日もある。
三度寝から起きると、 窓の向こうから 「ここん家、お化け屋敷らしいぜ」 と子どもの声が外から聞こえた。
そんな、 京都の片隅で気ままにひっそり暮らす、 カラフルな魔女になりたい。

文・戸田江美

1991年生まれ。デザイナー。おばあちゃんの仕事を継いで荒川区のマンションの大家をしている。落語が好き。@530e

トダビューハイツ 想像建築

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